野口観光グループ、ホテルプロフェッショナル学院開校 1期生32人


設立の思いを述べ、入学生を激励する野口学院長

 野口観光グループ(北海道、野口秀夫社長)は3日、開設を進めていた宿泊業の人材育成を図る職業訓練校「野口観光ホテルプロフェッショナル学院」の開校式、入学式を苫小牧市の校舎で行った。2年制の総合ホテル学科で、今春に高校を卒業して同社に採用された32人が入学した。来賓の辻泰弘道副知事や岩倉博文苫小牧市長をはじめ、地元関係者や入学生の父母らが出席しスタートを祝った。

 冒頭、学院長を務める野口社長は「若い人たちが観光業の楽しさを理解しないうちに退職する例が非常に多い。やりがいのある楽しい仕事であることを学び分かってもらうことが大事と考え、設立に取り組んだ」「講師陣には知識・経験豊かな外部の方にもお願いしており、ワクワクする授業になると思う。2年間、しっかり勉強して観光業を支える人材になってほしい」と式辞を述べて、入学生を激励した。

 来賓あいさつで辻副知事は「たくさんある観光素材に付加価値を付けるのは人材だ。1期生として北海道の観光をけん引し、世界に羽ばたく人材を目指して頑張ってほしい」と述べた。岩倉市長は「インバウンドへの対応や市の街づくりの観点からも優秀な人材の確保が求められている」と学院に期待を寄せた。また、講師陣の紹介や入学許可証の授与のあと、入学生代表による力強い決意の表明も行われた。

 同社では、2016年に学院の設置構想を発表。職業訓練法人の認可手続きや校舎の整備、カリキュラムの作成、講師陣の確保などの諸準備を進めていた。昨年秋に入学生の募集を行い、今年4月の開学を迎えた。

 入学生は、社員として給与を支給され、2年間は学院でホテル従業員として必要な専門知識や技能をはじめ、北海道の自然・歴史、語学などの一般教養、ホテル経営、マネジメントなど31教科を学ぶ。

 年間の履修時間は1400時間で、同社の主要ホテルで現場研修も実施。そのほか、北海道観光マスター検定や日本の宿おもてなし検定、ホテルビジネス実務検定などの資格の取得も行い、宿泊業を支えるホテリエを目指す。

 現在、全国的に観光業に従事する人材不足が深刻化する中で、その育成、確保が大きな課題となっているが、宿泊事業者が自ら養成機関を設置して取り組む例は珍しい。学院には、全国の観光関係者から問い合わせや視察の申し込みがあるなど、その取り組みが注目されている。


学院の校舎(新苫小牧プリンスホテルに併設)

 
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