観光産業に可能性 宿泊業の将来は明るい 縁多 代表取締役 日比野元哉


縁多 代表取締役 日比野元哉氏

人材不足の課題解決を支援

 2024年「風の時代」が本格的に始まりました。モノへの執着の時代が終わり、今というトキをより一層大切に考えるこれからの時代は、商品づくりとして顧客に対する意識はもちろんですが、労働者に対する意識もまた、見えない時間やコトに対して深く考える必要があります。

 全ての課題には、必ず原因があります。原因があるならば、課題を解消することも可能です。今、日本の企業の多くが労働者不足に頭を抱える状況にありますが、特に私たちが携わる観光宿泊事業における宿泊事業においても同じですね。私は、その課題解消は可能だと考えています。

 既にやるべき事をやりきり、現状があるならば、問題は大きいと感じますが、実はまだまだ「やるべき事」「やれるべき事」ができていないからこそ課題が解消できていないと感じています。

 それは、残念ながら過去のツケが今に回ってきている。時代の変化と共に人の考え方も変わり、当然ながら受け止め方も変わってきます。新たな時代の職場環境として今、何が必要なのか? 大きく二つあると考えます。

 一つは、働き続けたいと思ってもらえる「仕組み」=会社の環境を整備することです。給与が高ければ良いのか、休日が多ければ良いのか、実はそれ以外にも大切なこととして、人が抱える見えない将来への不安をどのように緩和させてあげる「仕組み」が持てるかだと考えます。

 二つ目には、その「仕組み」を遂行できる管理者を育てることです。特に人材育成と呼ばれる分野において、人を育てることができる管理者があまりにも少ないと感じています。コミュニケーションをとることが大切だとよくいわれますが、その「コミュニケーション」そのものが何かを理解せず、また、「コミュニケーション」をとるためのスキルが存在し、それらを使い分ける必要があることも理解できている管理者は少ないのではないでしょうか。

 多くの若者が、ここで働きたいと感じ、共に時間を過ごしながら、会社も、そして個人も成長できる「仕組み」を備え、その「仕組み」を維持継続しながら遂行できる「管理者」を養成できたとき、今の人材不足という課題は必ず解消できると考えています。

 私たち縁多は、全国の宿泊事業に関わる全ての方々が、自らの将来に大きな可能性を感じていただき、笑顔で愉(たの)しく過ごせる活気ある時間を維持継続していただくために、「仕組みづくり」や「管理者養成」はもちろん、その他の課題解消にも知恵と知識を届け、先を見据えた将来ビジョンを描くための支援を続けてまいります。

 
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