美ら地球、飛騨で初の分散型ホテル「SATOYAMA STAY」開業


SATOYAMA STAY弐之町

 国内外の観光客向けにサイクリングなどで里山の暮らしを紹介するツアーサービス「SATOYAMA EXPERIENCE」を提供している美ら地球(=ちゅらぼし。岐阜県飛騨市古川町・山田拓社長)は、古川町の歴史的景観地区内に飛騨地域初の分散型ホテル「SATOYAMA STAY」を9月に開業する。

 既存の町家を2軒取得し、1軒は新築、1軒は再生で旅館にした。

 同社は、主に西洋諸国からのインバウンド客を対象に10年前から飛騨里山のガイド付きサイクリングツアーなどを展開してきた。宿泊業参入の理由について山田社長は「人口減少に起因する空き家の増加など、地域の衰退に抗うには、さらなる地域貢献が必要と考えた。10周年の節目にゲスト滞在のトータルプロデュースを実現しようと3年前から計画。従来のアクティビティサービスや旅行手配に加え、宿泊サービスの提供を始めることにした。古民家再生は全国的に少しずつ広がってきているが、300平方メートル規模の町家の新築は全国でも珍しいのではないか」と話す。

 新築した木造町家は、フロントや同社オフィスを兼ねるメイン棟「SATOYAMA STAY弐之町」。大工、左官、建具、畳から暖簾まで全て地域の職人に任せ、建築した。総客室は3部屋と離れの蔵1室。最大収容人数は18人。

 再生した木造町家は「SATOYAMA STAY殿町」。メイン棟からは徒歩5分の距離にある。総客室数は3部屋で最大収容人数は15人。

 コロナ禍中での開業について山田社長は「SATOYAMA STAYは元々、弊社の主要顧客である西洋系の1エリアで連泊するインバウンド個人旅行客を想定して構築した。SATOYAMA STAYを追加したSATOYAMA EXPERIENCEは、ソフトとハードを融合させた新たなエクスペリエンスを提供していく。キーコンセプトである『暮らしを旅する』を追求し、地域住民によるクッキングクラスなど、他の宿泊施設では提供できないユニークなエクスペリエンスを提供することで、既存の宿泊施設との差別化を図りたい。ただコロナ禍によりインバウンド客の前提が崩れたため、国内客に向けたさまざまな企画を現在検討しているところだ」と述べた。


SATOYAMA STAY弐之町

 
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