新しい生活様式を意識した旅館づくり JTB商事からの提案


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必用なサービス・商品は3分類 すぐに対応 新たに導入 復活

 ここ半年のコロナ禍の環境は、なかなか改善が進まず、感染者も思うように減らない状況だ。そんな中でも「来てくれたお客さまにはきちんと対応したい」と考えている施設にとって、新しい生活様式に対応できる旅館づくりのために必要なサービス・商品は何か。大まかに(1)コロナ対策としてすぐに対応しなければならないもの(2)新しく導入していくもの(3)昔から使っていたけれど最近少なくなっているので復活させるもの―の三つに分類できる。

 まずコロナ対策としてすぐに対応しなければならないサービスや商品は、手指消毒用のアルコール製剤(衛生商品)、非接触体温計、館内キャッシュレス。会計や精算などではコンタクトレス決済のサービス(機器)。食事では飛沫防止パネルの設置や、持ち歩き用の消毒パック、マスクケース提供(備品)、マスクをして口元が見えなくても分かる接遇(研修)。お客さまに見えない対応としては、オゾン発生器、二酸化塩素噴霧器、高頻度接触箇所を清掃できる抗ウイルス製剤のようなさまざまな工夫が行える。

 次に新しく導入していくサービスや商品は、事前決済が導入しやすいオールインクルード販売、AIを活用した非接触体温測定器やサーモグラフィ自動検温、自動チェックイン機などの人と接触する必要のない機器の設置、レストラン・浴場などの空き状況が把握できる機器の導入など。また、7月から導入されたエコバッグの有料化の流れから館内でバッグや包みにも使ってもらえる風呂敷を導入するとアメニティを演出する側面もあり、新しい生活様式にマッチするのではないか。

 最後に、昔から使っていたけれど最近少なくなっているので復活させるサービスや商品。例えば30年ほど前から部屋出し→料理茶屋→オープンレストランという流れをたどってきた。さらにSDGsから環境、エコ、シェアが加速し、よりオープン化が進んできたこともある。また銘々料理→シェア料理という大きな流れがあり、シェア料理は「映え」は期待できるため導入した施設も多い。だが、旅館であまり見られなくなった銘々提供というのも今求められていることだ。めいめいでの提供、かつ今の時代の「映え」を意識した料理が求められそうだ。例えば、瓶で飲料を提供する、重箱を使って豪華さを残しながら提供回数を減らす、料理茶屋があるところはドアを開けて空気の入れ替えをしてお客さまに安心を伝える。

 さらに、昔は料理の上に膳紙がかけられているのが普通だったが、それは渇きやほこりから守るためだった。今は膳紙を見ることは珍しくなったが、膳紙を掛けているだけでお客さまに安心を提供できる。膳紙の絵や演出で安心の提供とこれから始まる料理の盛り上げの一石二鳥が望める。

 また、一時は温泉宿ならどこでも見られた巾着は、シェアする湯かごや館内バッグに入れ替わることも多くなった。一人一人に提供されていた巾着に戻し、さらには巾着をグレードアップして館内バッグの機能も取り入れることもお客さまに喜ばれるのではないか。

 提供する施設もお客さまも何が正解かどこがゴールか分からない中、JTB商事も新しい旅館づくりの一助になれるよう旅館のみなさまと一緒に努力していきたい。

(旅館ホテル商事部宿泊ビジネスサポートチーム)

 

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