厚生労働省はこのほど、2018年度の「高年齢者雇用開発コンテスト」の入賞企業を発表した。それによると、ホテルゆのくに(石川県加賀市)が厚生労働大臣表彰最優秀賞に選ばれた。表彰式は3日、東京都内で行われた。
コンテストは厚労省などが主催。高齢者が生涯現役で働き続けるためのアイデアを企業から募集。今回は121社の応募があり、ホテルゆのくにが最高賞を射止めた。
ホテルゆのくには山代温泉で「ゆのくに天祥」を運営している。厚労省によると、ホテルゆのくにの従業員は133人で、うち60歳以上が44人いる。最高年齢は83歳。
定年年齢は60歳だが、継続雇用制度を採用しており、(1)希望者全員を65歳まで雇用(2)一定の条件のもと、70歳まで再雇用(3)運用で70歳以降も本人の就業意思などを条件に、年齢の定めなく雇用を継続―という形をとっている。
年齢に関わらず、本人の希望に応じて働くペースを変えるオーダーメイド式の働き方を取り入れていることや、階段の手すり、自動ドアの設置および配膳台車、テーブルや椅子の軽量化など、高齢者が働きやすい環境改善に取り組んでいることなどが評価された。
その他の主な受賞企業は次の通り。
優秀賞=すかいらーくホールディングス、東急コミュニティー、東部タクシー▽特別賞=ウェルフェア三重、エフコープ生活協同組合。