全日本ホテル連盟、「ハラールとムスリム フレンドリーとホスピタリティ」セミナー実施


イマスマイル氏

 インバウンド回復に際し、コロナ禍前同様にムスリムの来日を見据え多くの宿泊施設がハラール対応に本腰を入れ始めている。全日本ホテル連盟(ANHA)インバウンド委員会は12月6日、ハラールセミナー「ハラールとムスリム フレンドリーとホスピタリティ」をリアル、オンラインで同時開催し、ハラールに関する基礎知識やホテルがすべきハラール対応、ハラール食材の提供方法や最新のニーズなどを発信した。

 同委員会の林孝浩委員長(北海道・紋別プリンスホテル)はあいさつで、「現在、ムスリム人口は増加を続け、世界の総人口の約4分の1を占め、うち70%がアジアに住んでいる。インドネシアやマレーシアからのインバウンドはコロナ禍前までは大きく増加していた」と説明。「受け入れ側として完璧な対応は困難かもしれないが、ちょっとした気遣いなどを含め、ムスリムに寄り添うことができると考えている。食についてもハラールだけでなく、ベジタリアンやビーガン、アレルギーなど、幅広くユニバーサルな対応が求められている。インバウンドに対しても言葉や習慣の違いを可能な限り取り除き、宿泊産業がそれらに率先して取り組んでいくべきだ」と述べた。


林委員長

 ハラールに関するコーチング、マレーシアに進出する日本企業の支援などを行うイスラベンチャー(ISLAH VENTURE)のイスラミ・イスマイル氏が、ムスリムの観点から見たホテルの対応について解説した。


イマスマイル氏

 イスマイル氏は、ハラールとハラーム、ハラール食品について解説。ハラールについては「神様がムスリムに対して許可したもので、単に食べ物や飲み物だけでなくムスリムの日常生活のあらゆる場面に関わること。対義語としてハラームがある」、ハラール食品については「魚介類は基本的にはそのまま食べられるが、鶏やヤギ、牛などハラールとなり得る動物は、イスラム法にのっとって屠殺されれば食べられる。一方、不浄とされる犬や豚などのハラームに含まれる動物は食べてはいけない」と伝えた。

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