エクスペディア、ビッグデータを活用した新データ分析ツールを宿泊施設に提供開始


 エクスペディアグループは15日、ビッグデータを活用した新データ分析ツールの提供を提携宿泊施設に対して始めたと発表した。

提携宿泊施設にリアルタイムでお客様動向データを提供し、予約率の向上を促す新ツールを開発

 

世界規模の旅行プラットフォームである エクスペディア グループは、全世界の提携施設向けに新ツール「お客様情報(Guest Insights)」の提供を開始しました。「お客様情報」とは、提携宿泊施設に提供されているオンラインの予約管理システム「エクスペディア グループ パートナー セントラル」に新しく追加された分析ツールです。同ツールを利用すると、宿泊施設が対象にしたいさまざまな期間やマーケットについて、お客様の居住地、平均客室単価、平均リードタイム、平均宿泊数、平均キャンセル率など、過去のデータや分析データを瞬時に得られます。同ツールは、ほぼリアルタイムでデータを更新し、常に正確かつ最新の情報を提供するため、提携宿泊施設は直面している課題に対して戦略的に対応し、適切な対策を講じることができるようになります。同ツールを活用しお客様の宿泊状況や予約動向を理解することで、お客様へ効果的にリーチし、予約率を向上させることも可能です。

 

旅行業界の世界的なテクノロジー企業である エクスペディア グループは、かつてないほどの膨大なデータにアクセスし、ビッグデータをスマートデータに変えて提携宿泊施設にリアルタイムに提供しています。エクスペディア グループが提携宿泊施設向けツールのさらなる開発を目指し、テクノロジーに投資した費用は昨年だけで 43 億米ドルに上ります。

 

最近では、国や地域ごとにデータを絞り込む機能のほか、分析レポートのデータを基にツール上で個別のマーケティング戦略の提案を行う機能も追加しました。提携宿泊施設は、ツールが提案するマーケティング戦略を基に、各セグメントに向けてデータに裏付けられた施策を展開することができます。

 

エクスペディアホールディングス株式会社代表取締役でロッジング パートナー サービス日本・ミクロネシア地区統括本部長を務めるマイケル・ダイクスは「日本国内の提携宿泊施設の多くは、これまで旅行者について理解することの重要性を認識しつつも、競業他社や施設自身、ターゲットマーケットの旅行者に関する包括的なデータにアクセスするツールがない状況にありました。そのため、エクスペディア グループでは、提携宿泊施設のご担当者が私たちの予約管理システムを使ってデータに基づいた意思決定をストレスなくスムーズに行うことができるよう、旅行者の統計データや予約動向データへのアクセス、データに基づいたキャンペーンの設定、効果測定などを可能にする分析ツールを開発し、提供しています」と述べています。

 

エクスペディア グループのオンラインの予約管理システム「エクスペディア グループ パートナー セントラル」では、以下のツールを活用できます。

 

  1. 施設の分析 :  施設の露出度、予約転換率(コンバージョンレート)、お客様の支払額を競合施設と比較することができます。レポートや施設のパフォーマンスデータの活用により、改善点を特定し、エクスペディア グループの旅行サイトでの露出度を高め、予約のさらなる増加につなげることが可能です。

 

  1. 競合施設 :  同じマーケット内の施設を 5 ~ 20 軒選択し、パフォーマンスを追跡することができます。競合施設として登録した施設は、30 日おきに変更することができるほか、地図上で競合施設を表示することも可能です。

 

  1. お客様情報  今回新しく加わったツール。さまざまな期間やマーケットの重要なデータにアクセスすることができます。 お客様の居住地、平均客室単価、平均リードタイム、平均宿泊数、平均キャンセル率など、過去のデータや分析を最大限に活用し、エクスペディア グループの旅行サイトでの収益を高めることが可能です。

 

旅行業界では、個人経営のホテルや旅館が、ビッグデータへ投資する予算の不足や、膨大なデータの収集や分析の難しさといった課題に直面しています。このような課題を抱えている宿泊施設は、解決策として、オンライン旅行会社(OTA)が提供する包括的な分析データやツールを活用することができます。HEDNA Analytics Working Group は、OTAがデータの提供において重要な役割を果たしていると報告しています。31% の宿泊施設がリアルタイムの情報を、30% が日単位の分析データを取得しており、サービス業においてOTAが最もデータを提供していることが分かっています。[1]

 

現在のデジタル経済では、データは莫大な利益をもたらす新たなビジネス資源であり、すべての分野において幅広くデジタル変革が進められています。[2]IDC の調査データによると、全世界におけるビッグデータと分析の市場規模は、2020 年までに 約20 兆円 (年平均成長率 11.7%) に拡大することが見込まれています。一方、日本におけるビッグデータと分析の市場規模は、2030 年までに 2,889 億円 (年平均成長率 25%) に達することが見込まれており、世界平均をはるかに凌ぐペースで拡大しています。このことからも、日本の企業にとって、ビジネスの成功においてビッグデータが極めて重要であることは明らかです。

 

[1] 出典:HEDNA Analytics Working Group のアンケート (2018 年 2 月)

[2] 出典:The Economist (2017 年 5 月) : The world’s most valuable resource is no longer oil, but data

[1] HEDNA Analytics Working Group のアンケート (2018 年 2 月)

[2]出典 : The Economist (2017 年 5 月) : The world’s most valuable resource is no longer oil, but data

 
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