2024年3月の訪日外国人旅行者数は308万2千人となり、単月の最高値を更新し、初めて300万人を突破した。日本政府観光局（ＪＮＴＯ）が発表した推計値。コロナ前の19年同月比は11.6％増、23年同月比は69.5％増。桜シーズンの観光需要、欧米豪のイースター休暇などで旅行者が増加した。政府はこのペースで推移すれば、観光立国推進基本計画の訪日外国人旅行者数の目標「2019年水準（3188万人）超え」を1年前倒しで24年に達成できるとの見通しを示した。
3月はこれまで1カ月当たりの最高値だった19年7月の299万1千人を上回った。訪日外国人旅行者数はコロナ禍で減少したが、水際対策の撤廃で23年6月には200万人台を回復し、19年同月比は23年10月以降、6カ月連続でコロナ前の水準を回復していた。
国の訪日旅行促進の重点市場23カ国・地域のうち、24年3月の訪日旅行者数が単月で過去最高となったのは、米国、カナダ、メキシコ、ベトナム、インド、ドイツ、イタリア、北欧地域の8カ国・地域。3月としての過去最高は、韓国、台湾、香港、シンガポール、フィリピン、豪州、英国、フランス、スペインを加えた17カ国・地域。
単月で300万人を突破したことについて、観光庁の髙橋一郎長官は4月19日の会見で、「堅調に回復しているものと受け止めている。このペースで進めば、政府として2025年の目標としている訪日外国人旅行者数の2019年水準超えを前倒しで達成できる見通しだ」と述べた。
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