【高校教育旅行特集】トリックアート美術館


TRICKAR作品「ドラキュラのおやつ」

錯覚を体験、学び 発想力を養う

 日本発祥の参加・体験型アート“トリックアート”。平面の絵が飛び出したり、見る角度により違う雰囲気の絵に見えたりする不思議なアートで、その常設館が東京・お台場と横浜・みなとみらいにオープンしている。作品は見るだけでなく写真に撮ったり自由に触れることができ、生徒たちの思い出づくりとともに、芸術性を学び、発想力を養う魅力的な体験・見学地と中学や高校の修学旅行で人気を集めている。

東京トリックアート迷宮館 「AR」の作品追加

 東京・お台場にある「東京トリックアート迷宮館」は、江戸をテーマにした和風のトリックアートや人気作を展示する体験型の美術館。東京屈指の観光スポット、お台場の中心(デックス東京ビーチ)にあり、多くの一般客や修学旅行客でにぎわっている。

 迷宮館を運営するエス・デー(本社=栃木県那須郡)は昨年、AR(拡張現実)とトリックアートをコラボさせたトリックアート専用アプリ「TRICKAR(トリックアール)」をリリース。トリックアートの新たな楽しみ方を提案している。

 これまでのトリックアートといえば、作品の前でポーズを取り、絵と一体となった面白い写真(静止画)を撮ることが楽しみ方の主流だった。

 今回リリースしたアプリは、スマートフォン画面にAR対応のトリックアート作品を映すと、静止画のアートが画面の中で動き出すというもの。

 例えば参観者がグラスに閉じ込められて、ドラキュラに食べられてしまいそうになるトリックアートでは、絵のドラキュラが動いてグラスを割ったり、中の人が煙になり、そのあとコウモリになったりする面白い動画が撮れる。

 アプリは無料でダウンロードできるが、スマートフォンを持たない修学旅行生には同館スタッフが端末を使って体験をサポートしており、誰もが面白さを体感できる。

 京トリックアート迷宮館は「華やかな江戸の彩」をコンセプトに、色彩豊かで親しみやすいモチーフの和風な作品を数多く展示している。

 「愉快な忍者とお化けエリア」では、忍者やお化けたちが来場者をお出迎え。隠し扉などさまざまなトリックも仕掛けられている。

 「トリックアート名作ギャラリー」は、過去の名作から最新作まで、人気作品を集めて展示。「脳トレコーナー」には、クイズ作品や人気の隠し絵を展示している。
いずれも楽しい作品ぞろいで、修学旅行生が楽しく観覧、体験できるとともに、錯覚の不思議を学ぶ学習効果も備えている。「楽しむ」と「学ぶ」を同時に体験できる修学旅行に最適な目的地といえる。

▽東京トリックアート迷宮館は、東京都港区台場1の6の1、デックス東京ビーチシーサイドモール4階。TEL03(3599)5191。不定休で、午前11時から午後9時まで営業。入場料大人千円、中学生以下600円。

TRICKAR作品「ドラキュラのおやつ」

横浜トリックアートクルーズ「みなとミライ」にオープン

修学旅行の新スポット

 「横浜トリックアートクルーズ」は、栃木県で「那須とりっくあーとぴあ」を運営するエス・デーが手掛ける、首都圏では東京・お台場に続く2館目の美術館。港町横浜にちなみ、航海をテーマに設定。海の生きものを中心に25作品を展示している。横浜・みなとみらい地区の玄関口(ランドマークプラザ)という交通至便な場所に位置し、修学旅行のコースに組み入れやすい。

 館内は「出航ゾーン」「冒険ゾーン」「奇妙な船底ゾーン」「トレジャーゾーン」の四つのゾーンで構成。それぞれ錯覚の不思議な世界を楽しめる。作品に自由に触れられるのも魅力だ。

 赤レンガ倉庫、カップヌードルミュージアム、横浜ランドマークタワー「展望フロア」などと合わせて、みなとみらい地区の修旅自由行動に適した場所といえる。

 エス・デーはトリックアートの創始者、故剣重和宗氏の遺志を受け継ぎ、「多くの人々に芸術への関心を持ってもらい、豊かな心を育成する」ことを社是に、展示会の開催など国内外で活動を続けている。

▽横浜トリックアートクルーズは、神奈川県横浜市西区みなとみらい2の2の1、横浜ランドマークプラザ4階。TEL045(264)9240。不定休で、午前11時から午後8時まで営業。入場料大人700円、中学生以下500円。

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