【データ】海外旅行ができない現状に対する意識・実態調査


 KLOOKは14日、「海外旅行ができない現状に対する意識・実態調査」の結果を発表した。

世界最大級の旅先体験予約サイト「KLOOK(クルック)」を展開するKlook Travel Technology Limited(クルック・トラベル・テクノロジー・リミテッド、本社:香港、共同創業者兼CEO:林照圍(英語名:イーサン・リン)、以下:当社)/ Klook Travel Technology 合同会社(日本法人本社:東京都渋谷区)は、アジア太平洋地域の13市場、15,323名を対象に、海外旅行ができない現状に対する意識・実態調査を実施しました。世界的な渡航規制の中で、海外旅行ができないことが家族や友人、恋人との人間関係や仕事において幸福度に影響を与えているという仮説のもと、海外旅行ができないことによる「禁断症状」の傾向を市場ごとにまとめました。

【背景】
旅行に行きたいけど行けない…あなたの旅の禁断症状は日本型?海外型?

新型コロナウイルス感染症拡大による世界的な渡航規制の影響で、人々は海外旅行をすることができなくなり、それが仕事や家族、人間関係において個人の幸福度に少なからず影響を与えています。旅先体験・レジャー業界のリーディングカンパニーであるKLOOKは、これを「The Wanderlost* Syndrome(ワンダーロスト症候群)」と呼んでおり、旅行ができないことによって個人が経験する禁断症状の傾向を解明すべく、今回、アジア太平洋地域の13市場で15,323人を対象に調査を行いました。

*Wanderlost(ワンダーロスト):”wanderlust(ワンダーラスト:旅行熱、旅に出たい欲)”から転じて、旅行の自由が奪われ禁断症状が出ることを表す造語。

【調査結果及び考察まとめ】

  • 調査対象市場全体では過半数が海外旅行できない現状について「不満」と回答。日本は36%と全体より低い水準にとどまる。国内旅行市場が大きいことが一因と分析。[表1]
  • 日本は性別や年齢、配偶者や子供の有無など属性別のばらつきが大きいことが特徴。子供を持つ既婚者とミレニアル世代に海外旅行できないことの不満が強く、独身男性はその傾向が弱い。[表2]
  • 海外旅行できない現状についての不満の理由として、調査対象市場全体で「家族との再会」「友人・恋人との思い出作り」「仕事から離れて完全”オフモード”になる」機会が失われた、「家で映画やドラマを観るばかりの週末に飽きた」の4つが上位を占めた。[表3]
  • 一方で調査対象市場全体では、海外旅行できないことによって「家族や親戚の集まりから逃れらない」という相反する不満も目立つ。また、「新たな出会い」や「複数の異性とのデート機会」「マンネリ化するパートナーとの関係や結婚生活の改善機会」が失われたなど、海外旅行にロマンスを求める傾向も強く、家族の絆や人間関係の強化を海外旅行に求める日本市場との違いが浮き彫りとなった。[表3]

【詳細】
Q. 海外旅行に行けないという現状について、不満に感じますか?(市場別)
アジア太平洋地域全体で55%、日本は36%が「不満」と回答

調査対象市場全体で過半数(55%)が海外旅行に行けない現状について「不満」と回答。特に、香港、韓国、シンガポールは7割を超え、国土が狭く海外志向が強い傾向がうかがえる。日本は「不満」と回答した割合が最も低いインドネシア続き、36%という結果に。同水準の中国、タイと同様、元々の国内旅行市場が大きく、また一時的に海外旅行需要も吸収していると考えられる。

Q. 海外旅行に行けないという現状について、不満に感じますか?(性別・年齢・配偶者及び子供の有無等の属性別)
アジア太平洋地域全体では属性別に大差なし、日本は子持ち既婚者の不満感が突出

55%の人が海外旅行に行けない現状に対して「不満」と回答した調査市場全体では、男女、年齢、配偶者や子供の有無などの属性別で見ても大きな差がなかった。これに対し、日本は全体では「不満」と回答した人が36%と調査対象市場全体と比較して低水準ではあったものの、世代や配偶者(パートナー)・子供の有無によって大きく差がついた。特に、子供のいる既婚者が日本市場全体より10ポイント多く「不満」と回答し、突出して多い結果となった。反対に独身は日本市場全体より6ポイント低い30%の人が「不満」と回答し、特に独身男性はわずか27%と全体平均を押し下げた。世代別に見ると日本では25-34才が不満に感じる人の割合が多い結果となった。

Q. 今、海外旅行に行けなくて不満に感じるのはどんな理由からですか?下記の場合において、あなたに最も当てはまるものを選んでください。
日本人は家族や友人との関係強化のため、アジア太平洋地域の人は恋愛を求めて旅へ
海外旅行なしでは仕事からの完全逃避が難しい、家で映画を観るばかりの週末に飽きた

海外旅行に行けない現状に不満を感じると回答した人に対してその理由を聞いたところ、調査対象市場全体、日本ともに回答者の50%以上があてはまると答えたのは「友人・恋人と楽しい思い出作りができない」「海外で家族や友人、恋人と再会できない」「休みの日でも完全”オフモード”になれない」「家で映画やドラマを観るばかりの週末に飽きた」の4つ。海外旅行を通じて家族や友人、恋人との絆を深めたり、仕事のストレスを解消したいというニーズは世界共通と言える。また、オンラインでの娯楽が増えているとはいえ、そればかりでも退屈してしまうようだ。

一方、調査対象市場全体と日本で大きく差が出たのは、(海外旅行に行けないことによって)「家族・親戚の集まりから逃げられない」「パートナーとの関係や結婚生活がマンネリ化する」「有給消化が進まない」「過去の海外旅行の写真を見ることが多くなった」の4つで、いずれも日本が調査対象市場全体の結果を大きく下回る結果に。特に日頃から家族同士・親戚同士の付き合いが濃い中華圏及び東南アジアでは、ホリデーシーズンの家族での集まりに結婚や出産、進学などについて親や親戚からのプレッシャーがきつく、”年末年始は毎年海外旅行に出ていたのに、今年はおせっかいな親戚の質問から逃れられない”という嘆きの声もあった。

また、海外旅行できないために「いろいろな人とデートできない」「新しい出会いがない」という回答が日本より海外が大きく上回り回答者の過半数を占めたのも特筆すべきポイント。国内ではしづらい複数の異性とのデートや、新たな出会いを求めて海外旅行に出かけるという傾向が、海外では珍しいことではないと言えそうだ。

【Klook Travel Technology合同会社 マーケティングディレクター 山﨑真宏のコメント】
子供のいる既婚者ほど「海外旅行に行きたいけど行けない」現状に対する不満感が強く、反対に独身男性は不満があまりないという調査結果について、最初は少し意外に思いました。子連れで海外旅行に出かけるのは大変なので、そもそも需要が少ないと予想していたからです。しかし、子育て世代ほど「家事や仕事から解放されて非日常を味わいたい」という欲求や、「子供にいろいろな体験をさせたい」「家族の思い出を作りたい」といった思いが強いことを考えれば、一見すると身軽でいつでも旅行できる独身者よりも、コロナ禍でむしろその葛藤が強くなるだろうと納得できます。自由に海外旅行に出かけられる日はまだ先ですが、日本で訪れるべき素晴らしい場所や体験すべきことはたくさんあります。KLOOKはコロナに負けず、日本の旅行・レジャー業界のデジタル化を引き続き推進し、スマホ1つでより便利にお得に最高の体験ができるよう、プラットフォームを進化させてまいります。

【調査概要】
KLOOKの「ワンダーロスト症候群に関する意識・実態調査」は、2020年11月~12月の期間、英国の調査会社YouGov社により、世界13市場において、計15,323名を対象に実施されました。調査実施地域は、オーストラリア(n=1,049)、香港(n=1,039)、インドネシア (n=2,129)、日本 (n=1,030)、韓国(n=1,021)、中国 (n=1,051)、マレーシア(n=1,117)、ニュージーランド(n=515)、フィリピン(n=1,110)、シンガポール(1,053)、台湾 (n=1,038)、タイ(n=2,069)、ベトナム(n=1,102)です。全てのデータは各国のインターネット人口に応じて加重されています。


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