大人が寛げる空間
第1032回よその旅館ホテル
――「昔心の宿金みどり」の新館として建てられましたが、オープンは。
「昨年8月です。共同浴場『地蔵の湯』の目の前にあります。客室は7部屋。全室70平方メートル以上の広さを確保しています。料金は1泊2食付きで、5万円からです」
――草津の中でも5万円というのはあまり聞きません。
「高額ですがそこが狙い目でもあります。大人が寛げる空間づくりを心掛けており、小学生以下のお子さまは受け入れておりません。当初、50~60代の富裕層をターゲットにしていましたが、ふたを開けてみると30~40代のお客さまの利用が多いので驚いています(笑い)。おかげさまでお客さまの評判も良く、ホッとしています」
――温泉、宿泊、レストラン、三位一体のオーベルジュとうたっています。
「レストラン『惠』では日本料理をベースに、ジャンルにとらわれない調理法を取り入れ、旬の食材を味わっていただきます」
――温泉は。
「源泉は地蔵源泉と万代鉱源泉の二つ。茶室のイメージを打ち出した『HIKARI』、草津の伝統的な入浴法『合わせ湯』を再現した『AWASE』などがあります。『湯と向き合う』をテーマにしており、草津の湯の素晴らしさを実感していただければ」
――地蔵の湯は町が再開発に力を入れています。
「22年度完成を目指し、現在も工事が進んでおります。当館が再開発後のランドマークとなるよう、新たな楽しみ方を提供していきたい」
――抱負を。
「口幅ったいですが、お客さまに『来て下さい』というよりも、お客さまから指名される宿を目指す。炯(けい)ファンを作りたいですね」
炯 -けい- | 草津温泉