魚屋直営、魚介類に自信
第988回よその旅館ホテル
――セールスポイントは。
「料理です。魚屋直営の宿ですので、魚介類には自信があります。いけすからそのまま取り出して調理しています。3月から5月にかけては生ウニが旬で、当館でも特にお客さまが集中する時期です。防腐剤を使っていないので臭みがなく、甘くておいしいです」
「最近はベニアコウを始めました。取れる数が少なく、全国的にあまり出回っていない高級魚です。いろいろな食べ方がありますが、私としては唐揚げがお薦めです。フグよりふわふわして、味が濃厚でおいしいです」
――温泉は。
「天草下田温泉は国が指定した国民保養温泉地です。その中でも当館は、一番広い露天風呂を持っています。海の近くですが山の中の雰囲気で、開放感があります。湯は無色透明のナトリウム炭酸水素塩・塩化物泉で、慢性消化器病や肝臓病に効くといわれます。源泉掛け流しで、本物の温泉を楽しむことができます」
――どんなお客さんが多いですか。
「同じ熊本県内や福岡県など九州の方が多いです。予約はネットが主流になってきました。外国のお客さまはまだ少ないです」
――課題は。
「シーズンオフ対策です。春先のウニのシーズンと、8月後半から年末まではいいのですが、それ以外は厳しいです。いろいろ対策を講じていますが、なかなか難しいです。車で20分のところに、昨年世界遺産に登録された『長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産』の一つ、崎津集落があります。多くの人に見ていただきたいですね」
――1泊2食の料金は。
「1万2千円からです」
【20室、約60人収容】