福田会長
ジャパニーズ・イン・グループ（ＪＩＧ、福田金也会長＝栃木県・タートル・イン・日光）は９日、東京の台東区民会館で総会を開き、平成３０年度事業計画を決めた。「『旅館』を世界に発信する」をテーマに、グループのホームページや、フェイスブック、インスタグラムなどＳＮＳを活用した日本旅館とグループのさらなる情報発信を図る。中小旅館対象の外客受け入れ基礎研修会も開催する。
総会後の懇親会で福田会長は「インバウンドが伸びているが、われわれグループはその伸びに匹敵するほどお客さまを受け入れていない。ホテル、ゲストハウス、民泊など、宿泊施設が増えているからだろう」としたあと、「今年は『日本旅館を外国に売り込む』ことを積極的に進める。ホームページで情報発信や日本旅館に関する質問を受け付けるほか、旅館の使い方をまとめた冊子を作りたい。お客さまとのふれあいを大切に、旅館に宿泊すること自体が貴重な日本の文化体験であることを積極的にアピールしたい」と述べた。
事業計画ではこのほか、全国の中小旅館を対象とした外客受け入れの基礎研修会や、各地で開催されるインバウンド関連研修会への講師派遣も行う。
ＪＩＧは１９７９年設立。訪日外国人観光客を積極的に受け入れる中小規模の旅館の組織で、草の根の民間レベルの国際親善に貢献している。会員数は現在４６軒。
来賓から、観光庁観光産業課の鈴木貴典課長、日本政府観光局（ＪＮＴＯ）の小堀守理事、日本観光振興協会の久保田穣副理事長があいさつ。鈴木課長は「訪日旅行者が毎年２割弱増えている。１２～１３％増えれば２０２０年に４千万人を達成する計算だったが、それを超えるペースだ。これも先人の功績の積み重ねがあってこそ。３７年間、世間の関心がない頃からインバウンドの拡大に努めてきたＪＩＧの取り組みに敬意を表する」と述べた。
