「外国人が日本人の1.4倍」じゃらんが宿泊数の未来予測


 リクルートライフスタイルのじゃらんリサーチセンターは1月22日、観光の未来需要予測を発表した。2030年の日本人の観光目的の国内延べ宿泊数は、旅行回数や宿泊数の平均値が現状と変わらない場合、人口減少の影響を受けて16年比で約1割減少する。一方で訪日外国人の観光目的の延べ宿泊数は年々増加し、22~24年を境に日本人を上回ると予測した。30年には、訪日外国人の観光延べ宿泊数が、日本人の1・4倍の規模になると指摘した。

 じゃらんリサーチセンターは、「じゃらん宿泊旅行調査」などの各種調査、国などの人口動態や観光に関する統計を活用し、観光需要を独自に予測した。

 30年度の日本人の国内宿泊旅行(観光目的のみ)は、延べ旅行者数が16年度比9・8%減の1億2945万人、延べ宿泊数が同14・3%減の2億1688万泊と予測。平均旅行回数・宿泊数が04~16年の平均と同じなどの条件で、人口減少の影響を反映させて算出した。

 30年度の延べ宿泊数を年齢別に見ると、30代と40代が2~3割減少し、50代が1割以上増加する。日本人の延べ宿泊数の約6割を50歳以上が占める高齢者マーケットになると予想した。

 人口減少に加え、生涯未婚率の上昇など、旅行需要にマイナスとされる要因も存在。日本人の宿泊旅行実施率の微減傾向を加味した場合のシミュレーションでは、30年度の延べ旅行者数は同21・8%減の1億1223万人、延べ宿泊数は同25・7%減の1億8803万泊となり、落ち込みは2~3割に及ぶ。

 一方で、30年の訪日外国人旅行者数(観光目的のみ)は、6045万人に達すると推計した。国内の延べ観光客数の比率は、16年には日本人7人に対して訪日外国人1人だが、30年には日本人2人に対して訪日外国人1人と差が縮小する。

 観光目的の延べ宿泊数で見ると、30年を前に、増加傾向にある訪日外国人が、微減傾向にある日本人を上回ると予測。ほぼ同数となるのは22年で、クルーズ泊を除いた延べ宿泊数がほぼ同数となるのは24年と予想している。

 30年の訪日外国人の延べ宿泊数(観光目的のみ)は3億6269万泊で、クルーズ泊を除くと3億829万泊と予測。この予測値は、30年の日本人の延べ宿泊数の1・7倍、クルーズ泊を除いた比較では1・4倍に相当する。


 

 
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