増加傾向にあるサイバー攻撃。個人情報が漏えいしたり、予約・会計システムが作動不良でダウンしたりすると多大な費用がかかる。JTB旅連事業は、JTB協定旅館ホテル連盟会員の宿泊施設に向け、サイバーリスクを包括的に補償する「サイバー事故あんしん保険」を発売した。
外部からの攻撃だけではなく、メールや郵便物、FAXの誤送付など内部のシステムオペーレーションミス、システムの管理不備などの過失に起因する事故も対象。サイバー攻撃を受けた可能性を検知した場合、実際の攻撃の有無を調査する費用や、万が一に備え、システムやネットワークを遮断する費用も補償する。
海外からの宿泊客も増えている。同保険では、海外で発生した事故や海外で提起された損害賠償請求も補償する。
保険期間は4月1日から1年間。保険料の一例として、売上高が3億円超~3億5千万円以下の宿泊施設の場合、事故対応費用保険金1千万円、賠償保険金額1億円の「あんしんプラン」で7万5千円。申し込みは3月13日まで。
JTB旅連事業の老川裕之営業部長は、「サイバー攻撃は、手口が巧妙化し、ウイルス対策をしていても完全に防ぐのは困難だ。宿泊施設でもいつ起きてもおかしくない。新たなリスクとして真剣に対応いただく必要性を感じている」と同保険への加入を勧めている。