JR西日本は5月10日、多様な観光資源を有している瀬戸内エリアで、同社鉄道事業と創造事業が連携して、新たな魅力を生み出すことで地域の活性化を目指すプロジェクト「せとうちパレットプロジェクト」を実施すると発表した。
同社の「JR西日本グループ中期経営計画2022」中で、グループ共通戦略の一環として、「地域と一体となった価値向上」を掲げており、具体的な取り組みとして同プロジェクトをスタートする。プロジェクト名の「パレット」は、色と色を混ぜ、新しい色を作るパレットに例え、既存の素材に新たな視点を掛け合わせることによって、新たな魅力を生み出していきたいという思いを込めた。
主な取り組みは(1)基盤となる広域周遊ルートの構成(2)集客力のあるコンテンツの整備。
地域との連携として、展開中の瀬戸内キャンペーンで試行している「せとうち島たびクルーズ」、瀬戸内エリアの山陽新幹線各駅に停車する6月30日から運行する「ハローキティ新幹線」、京阪神と瀬戸内エリアなどを結ぶ「新たな長距離列車」などの取り組みを挙げた。
また、今回のプロジェクトでは、地域の素材開発に同社も主体的に関わっていく。今回の発表では10月28日に開催される「サイクリングしまなみ2018」に合わせて「サイクリストの聖地」として世界的にも知られている尾道を中心にサイクリングのイベントを開催する。自転車やサイクリングに関するギネス世界記録への挑戦や、サイクルトレイン、サイクルシップを運転、運航する。
記者発表会に出席した室博・JR西日本執行役員鉄道本部営業本部長(中央)ら