JR東海は11月26日、サーモグラフィカメラを活用した「座席濡れ検査装置」を開発し、使用を開始したことを発表した。導入コストは約5200万円。濡れ確認作業の作業性を改善し、整備スタッフの身体的負担の軽減、迅速かつ正確な点検を可能にした。
東海道新幹線では、東京駅で列車の折り返し運転をする際、利用する人に快適な空間を提供するため、短時間で車内を点検、整備している。1日100本を超える列車の点検、整備を行い、1列車あたり2座席程度の濡れを確認しているが、座席の濡れは目で判別が難しく、これまでは「濡れ検知機能付きホウキ」を使用して1編成当たり約1300席の全座席を1席ずつ確認していた。
座席濡れ検査装置では、立ち姿勢で装置を座席方向に向けるだけで座席の濡れを検出。装置の画面と音声で整備スタッフに通知することを可能にしている。