IRのメルコリゾーツ、2020年第4四半期未監査決算を発表


 IRのメルコリゾーツは2月25日、2020年第4四半期未監査決算を発表した。

アジアとヨーロッパにおいて統合型リゾート施設の開発・所有・運営を行うメルコリゾーツ&エンターテインメント・リミテッド(NASDAQ:MLCO、以下「メルコリゾーツ」または「当社」)は、未監査の2020年第4四半期の決算及び2020年12月31日を末日とする通期決算を2月25日発表しました。
2020年第4四半期の営業総収入は5億3,000万米ドル、前年同期の14億5,000万ドルから約64%減となりました。営業総収入減の主な要因は、第4四半期においても継続した、2020年における海外からの観光客の著しい減少をもたらした新型コロナウイルスの感染拡大に起因する、全てのゲーミング部門及びノンゲーミング事業における軟調な業績によるものです。

前年同期の1億7,340万米ドルの営業利益に対し、2020年第4四半期の営業損失は1億4,480万米ドルとなりました。

前年同期の4億980万米ドルの調整後プロパティEBITDAに対し、2020年第4四半期の調整後プロパティEBITDAは5,340万米ドルとなりました。

2020年第4四半期の純損失は1億9,970万米ドル(ADS1株当たり0.42米ドル)、前年同期は6,810万米ドル(ADS1株当たり0.14米ドル)の純利益でした。2020年の第4四半期における非支配株主に帰属する純損失は、3,510万米ドルで、2019年の前年同期における非支配株式に帰属する純利益は1,270万米ドルであり、すべてスタジオ・シティ、シティ・オブ・ドリームス マニラ、及びキプロスにおける営業に関連するものです。

メルコリゾーツ会長兼最高経営責任者(CEO)であるローレンス・ホーは、次のように述べています。

「新型コロナウイルス並びにこれに伴う旅行規制は、当社の業績と財務実績に悪影響を与え続けています。これらの困難にもかかわらず、第4四半期において当社の統合型リゾートの業績水準は緩やかな回復基調にあります。」

「最近の前向きな動向に勇気づけられる一方、当社の従業員、お客様そして私たちが事業を行っているコミュニティの安全と健康が引き続き当社の最優先事項です。また当社は、来訪者を増加させ、経済を後押しし、現地の雇用を守るためにマカオ特別行政区による中国本土からの旅行者のためのスキームを全面的にサポートします。このスキームのサポートにおいて、当社は、特別行政区の持続可能な発展と経済の再生に貢献しながら、現地の中小企業(SME)パートナーと手を取り合って感染症対策を最優先とすることに努めます。」

「当社はバランスシートの堅実な管理を継続しています。2020年12月31日時点で当社はおよそ18億米ドルの現金を手元に保有しており、およそ20億米ドルの未使用リボルビング資金借入能力を有しています。1月には、スタジオ・シティが、返済期限を2029年、年利を5.00%とする優先債券を7億5,000万米ドル分発行し、当社は、返済期限を2029年、年利を5.375%とする追加の優先債券を2億5000万米ドル分発行いたしました。これらの起債により、当社の平均借入率が低下するとともに全般的な返済期限が延長されました。」

「新型コロナウイルスの影響を受ける一方で、当社は、世界各地の開発計画にコミットし続けていきます。マカオでのスタジオ・シティの拡張工事は順調に進んでいます。完工により、約900室の新たな高級客室とスイートルーム、世界で最大の室内/室外ウォーターパークの一つとなるシネプレックス、高級ダイニングレストラン、そして最新のMICEスペースが増設されます。また、マカオにおいては、ヌワの全面的な改装が間もなく完成するとともに、シティ・オブ・ドリームスの施設のアップグレード作業が進行中です。ヨーロッパにおいては、完成すれば500室を超えるラグジュアリーな客室、約10,000平方メートルのMICEスペース、屋外の円形演技場、ファミリー向けのアドベンチャーパーク、及び多種の高級料理店や高級小売店を備えたヨーロッパ最大の統合型リゾートとなる、シティ・オブ・ドリームス メディテレーニアンを開発中です。」

「日本については、世界に類を見ないIRをこの国に生み出すことへの当社の継続したコミットメントを強調したいと考えています。当社のアジアのプレミアム部門への注力、高品質な施設ポートフォリオ、クラフツマンシップへの注力、世界トップレベルのエンターテインメントを提供することへの情熱、市場をリードするソーシャルセーフガードシステム、パートナーシップ構築について確立された実績、卓越したゲストサービスに関する企業風土及び雇用拡大への継続的なコミットメントは、日本ならではの特徴ある非常に優れた統合型リゾートを日本が実現することをサポートできる絶好の立場に当社を置くものと信じています。新型コロナウイルスにより、日本でのプロセスは遅滞しており、内容も複雑ですが、国・地域が再びRFPのプロセスを開始するにつれて、勢いを取り戻しました。当社は、力強い価値創造をもたらすことができる主要な強みを活かし、適切な機会を追及することができると今後の展望を評価しており、忍耐強く活動を続けます。」

シティ・オブ・ドリームス第4四半期業績
シティ・オブ・ドリームスの営業総収入は、前年同期の7億5,910万米ドルに対し、2020年第4四半期(2020年12月31日末日)では3億2,120万米ドルでした。シティ・オブ・ドリームスの調整後EBITDAは、前年同期の2億1,040万米ドルに対し、2020年第4四半期では5,730万米ドルのマイナスでした。調整後EBITDAの減少は、主に、パンデミックによる全てのゲーミング部門の軟調な業績とノンゲーミング売上高の減少によるものです。

ローリング・チップ・ボリュームは前年同期の159億6,000万米ドルに対し2020年第4四半期は31億6,000万米ドルでした。ローリングチップの還元率については、2019年同期の2.65%に対し、2020年第4四半期では3.76%となりました。ローリングチップ還元率の想定範囲は2.85〜3.15%です。

マス・ゲーミング・テーブルの売上は7億4,000万米ドルであり、前年同期の14億1,000米万ドルから売上減となりました。マス・ゲーミング・テーブルの売上比率は、前年同期の32.8%に対し、2020年第4四半期では全体の30.1%となりました。

ゲーミング・マシンによる売上は、2019年同期の12億米ドルに対し、2020年第4四半期では4億7,000万米ドルとなりました。ゲーミング・マシンの還元率は、2019年同期の4.4%に対し、2020年第4四半期では3.1%となりました。

シティ・オブ・ドリームス マカオのノンゲーミングの総売上は、前年同期の1億540万米ドルに対し、2020年第4四半期では4,810万米ドルとなりました。

アルティラ・マカオ4四半期業績
アルティラ・マカオの営業総収入は、前年同期の1億1,390万米ドルに対し、第4四半期(2020年12月31日末日)では2,800万米ドルとなりました。アルティラ・マカオの調整後EBITDAは、前年同期の1,360万米ドルに対し、2020年第4四半期の調整後EBITDAは1,340万米ドルのマイナスとなりました。調整後EBITDAの前年からの減少は、全てのゲーミング部門の軟調な業績によるものです。

ローリング・チップ・ボリュームは、前年同期の42億1,000万米ドルに対し、2020年第4四半期総売上では9億5,000万米ドルでした。ローリングチップの還元率は、前年同期の3.39%に対し、2020年第4四半期では3.14%となりました。ローリングチップ還元率の想定範囲は2.85〜3.15%です。

マス・ゲーミング・テーブルの売上は、前年同期の1億6,760万米ドルに対し、4,850万米ドルでした。マス・ゲーミング・テーブルの売上比率は、前年同期の20.3%に対し、2020年第4四半期では全体の19.1%となりました。

ゲーミング・マシンによる売上は、前年同期の8,110万米ドルに対し、2020年第4四半期では5,640万米ドルとなりました。ゲーミング・マシンの還元率は、前年同期の3.2%に対し、2020年第4四半期では4.0%となりました。

アルティラ・マカオのノンゲーミングの総売上高は、前年同期の740万米ドルに対し、2020年の第4四半期では、370万米ドルでした。

モカ・クラブ第4四半期業績
モカ・クラブの営業総収入は、前年同期の2,800万米ドルに対し、2020年第4四半期では1,280万米ドルとなりました。モカ・クラブの調整後EBITDAは、前年同期の570万米ドルに対し、2020年第4四半期は、50万米ドルのマイナスとなりました。

ゲーミング・マシンによる売上は、前年同期の6億340万米ドルに対し、2020年第4四半期では2億9,930万米ドルとなりました。ゲーミング・マシンの還元率は、前年同期の4.6%に対し、2020年第4四半期では4.3%でした。

スタジオ・シティ4四半期業績
スタジオ・シティの営業総収入は、前年同期の3億5,830万米ドルに対し、第4四半期(2020年12月31日末日)では8,820万米ドルとなりました。スタジオ・シティの調整後EBITDAは、前年同期の1億1,740万米ドルに対し、2020年第4四半期では550万米ドルのマイナスとなりました。調整後EBITDAの前年比減は、主に全てのゲーム部門の軟調な業績とノンゲーミング売上高の減少によるものです。

スタジオ・シティのローリング・チップ・ボリュームは、2019年第4四半期の24億6,000万米ドルに対し、2020年第4四半期では4億5,000万米ドルとなりました。ローリングチップの還元率は、前年同期の3.60%に対し、2020年第4四半期ではマイナス0.13%となりました。ローリングチップ還元率の想定範囲は2.85〜3.15%です。

マス・ゲーミング・テーブルの売上は、前年同期の8億7,980万米ドルから減少し、2020年第4四半期では3億560万米ドルとなりました。マス・ゲーミング・テーブルの売上比率は、前年同期の30.2%に対し、2020年第4四半期では全体の27.0%となりました。

ゲーミング・マシンによる売上は、前年同期の6億9,540万米ドルに対し、2020年第4四半期では2億5,770万米ドルとなりました。ゲーミング・マシンの還元率は、前年同期の3.0%に対し、2020年第4四半期では2.2%となりました。

スタジオ・シティのノンゲーミングの総売上高は、前年同期の5,210万米ドルに対し、2020年第4四半期では1,980万米ドルとなりました。

シティ・オブ・ドリームス マニラ第4四半期業績
シティ・オブ・ドリームス マニラの営業総収入は、前年同期の1億5,350万米ドルに対し、第4四半期(2020年12月31日末日)では、6,380万米ドルとなりました。シティ・オブ・ドリームス マニラの2020年第4四半期調整後EBITDAは、前年同期の5,390万米ドルに対し、1,680万米ドルとなりました。調整後EBITDAの前年からの減少は、主に、全てのゲーミング部門における軟調な業績と低調なノンゲーミング事業の収益によるものです。

シティ・オブ・ドリームス マニラのローリング・チップ・ボリュームは、前年同期の20億2,000万米ドルに対し、2020年第4四半期では2億4,000万米ドルとなりました。ローリングチップの還元率は、前年同期の3.01%に対し、2020年第4四半期では2.98%となりました。ローリングチップ還元率の想定範囲は2.85〜3.15%です。

マス・ゲーミング・テーブルの2020年第4四半期の売上は9,960万米ドルであり、前年同期の2億1,630万米ドルから減額となりました。マス・ゲーミング・テーブルの売上比率は、前年同期の31.8%に対し、2020年第4四半期では全体の35.7%となりました。

ゲーミング・マシンによる売上は、前年同期の10億6,000万米ドルに対し、2020年第4四半期では5億3,000万米ドルとなりました。ゲーミング・マシンの還元率は、前年同期の5.3%に対し、2020年第4四半期では4.8%となりました。

シティ・オブ・ドリームス マニラのノンゲーミングの総売上高は、前年同期の3,340万米ドルに対し、2020年第4四半期では1,450万米ドルとなりました。

キプロス事業の第4四半期業績
当社は、キプロス共和国において、同国最初のカジノとして臨時カジノを、そして、4つのサテライトカジノの営業を認可されており、そのうち3つのサテライトカジノは現在の政府による制限が解除された後に営業を再開する予定です。シティ・オブ・ドリームス メディテレーニアンの完工と開業により、臨時カジノは営業を終了する一方で、4つのカジノの経営を継続します。

2020年12月31日終期の四半期において、キプロスにおけるカジノの営業総収入は、前年四半期の2,470万米ドルに対し、820万米ドルとなりました。キプロスにおけるカジノの2020年第4四半期調整後EBITDAは、前年同期の860万米ドルに対し、120万米ドルのマイナスとなりました。調整後EBITDAの前年からの減少は、主に、2020年第4半期において、政府の命令に基づきカジノ施設を一時的に閉鎖したことによるものです。

ローリング・チップ・ボリュームは、前年同期の2,280万米ドルに対して、2020年第4四半期では10万米ドルとなりました。ローリングチップの還元率は、前年同期の3.61%に対して、2020年第4四半期ではマイナス17.43%でした。ローリングチップ還元率の想定範囲は2.85〜3.15%です。

マス・ゲーミング・テーブルの売上は、前年同期の3,390万米ドルに対して、2020年第4四半期では1,050万米ドルとなりました。マス・ゲーミング・テーブルの売上比率は、前年同期の19.8%に対し、2020年第4四半期では16.2%となりました。

ゲーミング・マシンによる売上は、前年同期の3億4,950万米ドルに対し、2020年第4四半期では1億2,940万米ドルとなりました。ゲーミング・マシンの還元率は、前年同期の4.9%に対し、2020年第4四半期では5.2%となりました。

その他の業績要因
2020年第4四半期の純営業外費用合計は8,780万米ドルであり、主として元加された金額を控除した支払利息9,060万米ドルを含みます

2020年第4四半期の減価償却費である1億4,760万米ドルのうち、1,440万米ドルはゲーミング施設の営業権の償却費、570万米ドルは土地使用権の償却費に関わるものでした。

本書に記載されている2020年12月31日末日四半期のスタジオ・シティのマイナスの調整後EBITDAは、スタジオ・シティ・インターナショナル・ホールディングス・リミテッド(以下「SCIHL」)の2021年2月25日付決算発表(以下「スタジオ・シティ四半期決算発表」)に記載されているスタジオ・シティの調整後EBITDAと比較して、880万米ドル低くなりました。スタジオ・シティ四半期決算発表に記載されているスタジオ・シティの調整後EBITDAには、本書に記載されているスタジオ・シティの調整後EBITDAには反映されていない、メルコグループ内手数料が反映されています。当該メルコグループ内手数料には、SCIHL及び同社の一部子会社及びメルコの一部子会社との間で請求される手数料及びシェアサービス費用が含まれます。同様に、本書に記載されているスタジオ・シティの調整後EBITDAには、スタジオ・シティ・カジノにおけるテーブルゲーム事業に関する会社間費用も反映されておりません。

 
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