木と温泉にこだわり
愛媛県道後温泉で旅館「花ゆづき」「ホテル葛城Spa Resort道後」を経営するホテル葛城(大木正治社長)はこのほど、グループ3軒目の旅館「葛城 琴の庭」をオープンした。地元産を中心に国産の木々を全館で使用。10室の全客室に露天または半露天風呂を備え、源泉掛け流しの湯を供給するなど、木と温泉にこだわった施設となっている。
道後温泉本館に近い旧「ホテル葛城」を解体し、跡地に地上3階建ての建物を新築した。館名の「琴の庭」は、同社がかねてまつる香川県琴平町・金刀比羅宮の分社と、道後温泉の発展に貢献した初代道後湯之町町長の伊佐庭如矢から1文字ずつを取った。
館内に使用する木々は、愛媛県の山系から切り出したヒノキとスギを中心とした国産木。住友林業が設計、工事を行った、旅館・ホテルで初の事例となる。年を重ねるごとに色合いが美しく変化する「経年美化」を意識した設計となっている。中庭のウッドデッキ、展望足湯など、宿泊客以外も利用できるパブリックスペースにも多用している。
客室は最高級の木造2階建て離れ「榯美邸濡羽(ときみていぬれば)」(1階73平方メートル、2階42平方メートル)からヴィラタイプ(57.4平方メートル)まで4タイプ。全ての客室に露天風呂または半露天風呂を備えるほか、供給する温泉は「生湯」と呼ばれる道後温泉に古くから湧き出る湯で、源泉掛け流しで使用している。
展望足湯