帝国データバンクがこのほど行った企業調査で、東日本大震災の被災3県(岩手、宮城、福島)の「老舗企業」は1368社あり、このうち長寿トップ3が旅館で占めていることが分かった。
創業が確認できたうち、最古の企業は岩手県北上市の夏油(げとう)温泉。西暦1134年(長承3年)創業で、東北全体で1位、全国でも9位に入っている。
2位は宮城県秋保温泉のホテル佐勘で、西暦1184年創業。3位は宮城県青根温泉の不忘閣で、1528年創業となっている。
明治末年(1912年)までに創業した「老舗企業」は全国に2万4847社。このうち被災3県に1368社、太平洋沿岸部の津波や原発事故の影響が大きい被害甚大地域に97社ある。
長寿企業の全国ランキングは、1位が木造建築工事の金剛組(大阪府)で、西暦578年創業。2位が生花教授の池坊華道会(京都府、創業587年)。
以下、3位に西山温泉慶雲舘(山梨県、同705年)、4位に古まん(兵庫県、同717年)、5位に善吾楼(石川県、同718年)と旅館が続いており、9位の夏油温泉と合わせて上位10社のうち4社を旅館で占めている。