草津温泉が中間集計トップ 本社主催 第32回「にっぽんの温泉100選」


2位指宿、3位別府八湯

最終で大幅な入れ替わりも

 観光経済新聞社は9月26日、主催する第32回「にっぽんの温泉100選」(観光庁と観光関係8団体後援=予定含む)の中間集計をまとめた。昨年まで15年連続1位の草津(群馬県)がトップ。2位に昨年4位の指宿(鹿児島県)、3位に昨年も3位の別府八湯(大分県)がつけている。ただ、得票数は僅差で、最終順位は大きく入れ替わる可能性がある。投票は10月末で締め切り、最終結果は12月15日付の本紙で発表する。

 100選は全国の大手、中堅旅行業、OTA(オンライントラベルエージェント)、キャリアの社員らを対象にした温泉地の人気投票。温泉地の旅館・ホテルの人気投票「人気温泉旅館ホテル250選」とともに毎年行っている。7~10月の4カ月間投票を募り、本社内の事務局で集計。後援団体の代表らで組織する実行委員会による審査会で承認を得て、最終順位を決定、発表している。

 中間1位の草津は昨年まで15年連続1位と圧倒的な強さを誇る。「泉質主義」をうたい、温泉の質の良さには絶対の自信を持っている。「湯畑」を中心に温泉街が形成され、名物の湯もみショーが行われる「熱乃湯」などの観光施設や公共の温泉施設など、温泉を楽しむ設備が充実している。人気温泉旅館ホテル250選には昨年、全国の温泉地で最多の8軒がランクインしている。

 2位の指宿は昨年の中間順位でも2位だった。砂に体を埋める「砂むし」で有名な九州屈指の名湯。九州新幹線の開業で関西からの宿泊客が急増したほか、温泉地の名前を冠したJR九州の特急「指宿のたまて箱」が人気。今年はNHK大河ドラマ「西郷どん」が放送され、ゆかりの地として多くの観光客が訪れている。

 3位の別府八湯は「別府」「浜脇」「鉄輪」「観海寺」など、別府市を代表する八つの温泉地の総称。市内各地に点在するため泉質や雰囲気もさまざまで、多彩な魅力がある。「別府八湯温泉道」「オンパク(温泉泊覧会)」など、温泉資源を生かした地域活性化事業も盛んに行われている。

 このほかベスト10を見ると、昨年11位の和倉(石川県)が9位にランクされたほかは、順位に多少の変動が見られるが、顔ぶれはほぼ変わらない。

 11位以下で大きく順位を上げたのは、昨年の34位から12位に上昇の鬼怒川・川治(栃木県)、33位から17位の十勝川(北海道)、44位から20位の阿寒湖(同)、63位から36位の定山渓(同)、74位から47位の東山(福島県)、72位から48位の日光湯元(栃木県)など。

 昨年のランク外からベスト100入りしたのは69位の芦ノ牧(福島県)を筆頭に、78位の鉛・新鉛(岩手県)、79位の作並(宮城県)など13温泉地。

 大きく順位を上げた温泉地や新たにランキングに入った温泉地は、北海道、東北、北関東など東日本勢が目立つ。

 地震や豪雨など災害が多く発生した西日本の温泉地は大きく順位を下げているところも見られる。北海道胆振東部地震の影響を受けたと見られる温泉地もある。

 なお、上位を含めて得票数は僅差だ。今後の投票いかんで大きく順位が入れ替わる可能性がある。投票は10月31日まで受け付け(当日消印有効)、事務局で集計の後、12月3日に予定の「にっぽんの温泉100選実行委員会」による審査会で最終順位を決定。結果を12月15日付の本紙で発表する。

 100選は温泉地の人気の実態を把握するとともに、そのレベルアップ、活性化を狙いに観光経済新聞社の創刊1500号記念事業として1987年に開始。今年で32回目を迎える。後援は観光庁と、日本旅館協会、全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会、日本旅行業協会、全国旅行業協会、日本観光振興協会、日本政府観光局、日本温泉協会、公益財団法人日本交通公社の観光関連8団体(予定含む)。


 

 

 
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