神戸夙川学院大学(神戸市中央区)は18日、観光文化学部の学生募集を来年度以降停止すると発表した。在学生については、卒業まで現行のカリキュラムを維持するという。同大は単一学部だけの単科大学で、開学からわずか7年で募集停止になったことで、今年度の入学生が卒業する4年後に閉鎖される可能性が高くなった。
同大の説明によると、直近3年は定員割れが続き、年々減少する入学者数に対して抜本的な対策を講じることができなかった。運営継続には現在の入学定員(270人)を確保する必要があるが、入学者数の回復見込みが立たないとして募集停止を決断したという。
同大は2007年に開学。観光立国の機運が高まる中、観光業界で活躍する人材の育成が目的だったが、少子化に加えて後発大学の不利な立場を克服することができなかった。
さらに資産運用に失敗して多額の借入金を抱えていることや理事会が機能していないなどの問題が次々に明るみに出て、日本高等教育評価機構(東京都千代田区)から、同機構が定める大学評価基準に「不適合」とされるなど、経営改善が迫られていた。