温泉協会が宿泊予約サイトを開設へ、手数料は8%


 日本温泉協会はホームページ(HP)、温泉名人をリニューアルする。それに伴い、「るるぶトラベル」を運営するi.JTBと手を組み、宿泊予約サイトを開設する。旅館・ホテル会員の販売チャネル拡大につながり、協会は「会員にメリットを与えられ、会員数増加のきっかけになれば」(事務局)と期待する。手数料の一部は協会にキックバックされ、「事業運営費に充てる」という。早ければ7月中旬から開始する。

 現在のHPは温泉の正しい知識を普及すると共に、全国の温泉地と協会加盟施設などを紹介。協会PRコーナーや温泉地情報コーナー、温泉地と宿の検索コーナーなどで構成されている。「温泉に特化した専門性を持ち、月間アクセス数は70万ページビューある。これを活かさない手はない」と廣川允彦会長は強調する。

 現在、インターネット委員会(委員長・岡村興太郎副会長)がHPの全面リニューアルに向け、検索システムの見直しと宿泊予約システムの構築に取り組んでおり、宿泊予約については近くi.JTBと本契約を交わす予定だ。

 i.JTBによると、今回の連携により(1)会員施設の販売拡大(2)協会のサイトの価値向上(3)協会の財務改善──などのメリットがある。手数料(システム利用料)は8%で、うち2%を協会にキックバックする。

 ユーザーはHPからの宿泊予約が可能となり、会員にとっても販売チャネルの拡大につながる。「入会して良かったというメリットが生まれ、協会に対する関心も高まるのではないか」と見る。また、2%のキックバックは「新たな収入源となり、財政基盤の強化につながる」としている。

 会員数は現在約1500で、うち、宿泊施設は約1200軒ある。るるぶトラベルとすでに契約している施設を除くと、300軒程度が新規契約の対象となる。契約するかどうかは会員の判断次第だが、協会は参加するよう会員に働きかける。

 るるぶトラベルは、宿泊施設に対してJTBの予約サイトのスペースを提供し、施設が自由に客室を提供する場貸しモデルの宿泊予約サイト。サイト上で価格やプラン内容、提供客室などを自由に設定することが可能。契約はユーザーと施設の間で結ばれる。2007年開設。今年で5年目を迎え、登録ユーザー数は240万人(6月現在)となっている。

 
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