楽天(楽天エナジー)とクリップス(新潟市中央区)、自家発電設備のエンジニアリングを手掛けるグローバルエンジニアリング(福岡県古賀市)は3日、共同で宿泊予約データを活用した電力需給予測システムを構築することを発表した。システムが稼働すれば、多くの旅館・ホテルの電力コスト削減につながることが期待できるという。
クリップスは、楽天トラベル契約施設を対象に、客室在庫や予約管理を一元化したサイトコントローラー「ねっぱん!」を提供している。グローバル社は昨年12月から、楽天トラベル契約施設向けに、エネルギーデータの分析を通じて電気代削減を目指す電力マネジメントサービスを行っている。
クリップスが持つ前日の宿泊予約データやその後のキャンセルデータに基づき、電力需給予測の精度を向上させ、電力調達の効率化を図り、電力コストの削減につなげる。
今回の業務提携は、より多くの旅館・ホテルに対して電力マネジメントサービスを行いたい楽天、クリップスと、九州で再生可能エネルギー電源を活用して生産した電力の全国展開を図りたい新電力会社のグローバル社の意向が一致し、実現した。
楽天とクリップスは現在、一部の地域の旅館・ホテルを対象にこのシステムを試験運用している。本格運用時期は未定だが、3社は対象を全国の旅館・ホテルに広げる方針で現在準備を進めている。
このシステムについての問い合わせ先は、楽天エナジー(楽天エネルギー事業部)TEL050(5817)5670。