朝日旅行と協定を結ぶ旅館・ホテルでつくる日本の旅文化を創る会(会長・佐藤好億大丸あすなろ荘社長、445会員)は18日、東京都港区の品川プリンスホテルで通常総会を開き、各種研修会の開催や新たな研究機関の設置など2015年度事業を決めた。役員の改選も行い、佐藤会長の続投を決めた。
総会の冒頭であいさつした佐藤会長は、「日本の旅と他国の旅の違いは『旅はなさけ』という言葉があること。日本のわびさびの文化の原点であり、心の置きどころである。おもてなしの旅文化をつくり将来につなげてほしい」と述べた。朝日旅行に対しては「国内では唯一心ある旅を構築している会社。われわれも特異性を出して会の存在価値を高め、会社と共生を図ろう」と述べた。
総会では資質向上とブランド強化を図るために新たな研究機関を設置することが発表された。
高齢化に伴い、健康と顧客確保の方法を研究する「温泉地における湯治文化研究会」、山小屋のあり方や安心・安全の登山を研究する「山旅のあり方研究会」が立ち上げられる。
また、大学の観光科と連携して、旅館経営社者の育成と従業員募集の方策を研究し、実習生の受け入れ、人材確保を研究する機関の立ち上げについても発表された。現在東洋大学大学院と連携の準備が進んでおり、会員にも協力を求めた。
このほかにも、インバウンドの受け入れや外国人研修生の受け入れについても触れた。重点事業の一つであるウェブ販売について佐藤会長は、部会の一つである日本の秘湯を守る会のホームページについて、「るるぶ上でも平行して同じページを展開することを検討している」と言及した。今年度中に方針を決定する予定。