JTBは4日、年末年始(12月23日〜来年1月3日の12日間、出発日基準)の宿泊旅行動向の見通しをまとめた。今年の年末年始の一般的な休みは12月28日から1月5日までの9日間で、最大9連休となるのは11年ぶりのこと。冬のボーナス増も旅行を後押しし、国内旅行人数は前年を2.0%上回り、過去最高となる2983万1千人と予測している。
国内旅行の旅行日数は日並びの良さを利用し、長く旅行を計画している人と、年末年始は自宅でゆっくりする時間を取りつつ、三が日の前後で短めの旅行へ出かける人の両方が増えるという。
出発日のピークは12月31日発で、次いで12月28日発。多様な日程取りが可能な日並びであるため、例年よりピークは分散する傾向にありそうだ。帰着日のピークは1月3〜5日の見込み。
旅行先を見ると、世界遺産に登録された富士山周辺へ出かける旅行者が増加。夏期は登山を含めた富士山ろくエリアへの旅行者が多かったが、冬期は静岡市(三保松原)、河口湖周辺の山梨地区など、雪をかぶった富士山の全景を鑑賞できる、より広い地域に旅行者が訪れつつある。
九州は「ななつ星」の好発進に加え、「A列車で行こう」「ゆふいんの森」「九州横断鉄道」「おれんじ食堂」など魅力的な観光列車が多数走り、人気を集めている。
LCCの就航により札幌、仙台、福岡、長崎、鹿児島、沖縄など、地方都市からの路線が増えた大阪も人気。東京ディズニーリゾート、東京駅舎周辺、東京スカイツリーなどの東京周辺は引き続き好調だ。
対前年比2.1%増の海外旅行人数も過去最高の69万5千人に。総旅行人数も最高の3052万6千人となる見込み。