
観光立国推進閣僚会議が7月19日に首相官邸で開かれた。岸田文雄首相は、2030年の訪日外国人旅行者数6千万人、その消費額15兆円の目標達成も視野に入ってきたとして、「地方への誘客促進」と「オーバーツーリズムの未然防止・抑制」に関する施策の強化を関係省庁に指示した。
岸田首相の主な発言内容は次の通り。
■ ■
まず、「地方への誘客促進」に向けて、次の5点に重点的に取り組んでください。
第1に、燃料不足で新規就航や増便ができない全国15空港・週140便の事例を重く受け止め、その解消に向け、週150便超相当の航空燃料確保を含む緊急対策を直ちに講じてください。その上で、2030年6千万人達成には、主要空港の機能強化だけでなく、地方空港での就航拡大が不可欠です。ハード・ソフト両面での制約が支障とならないよう、地方空港の就航拡大に必要な新たな支援策を含め、秋に予定する経済対策を念頭に取り組みを加速してください。また、デジタル技術を活用した出入国の円滑化にも徹底的に取り組んでください。
第2に、観光資源の多様化に向けて、スポーツ・ツーリズムの視点から、プロスポーツ、来年の世界陸上、再来年のアジア大会等を念頭に、チケット販売など、デジタル技術を活用しつつ、外国人観光客対応を強化してください。
会員向け記事です。