日本政策金融公庫はこのほど、全国小企業月次動向調査の今年3月調査分の結果を公表した。それによると、今年2月の全国小企業の売上DI(前年同月比で増加とする企業割合から減少とする企業割合を引いた値、季節調整値)はマイナス47.2で、前月比1.4ポイント低下した。DIの低下は2カ月ぶり。業種別では、製造業が過去最低値を記録するなど厳しい状況だ。
調査は3月上旬、同公庫取引先の1500企業に行った。有効回答数は1181企業で、回答率78.7%。
業種別では、製造業がマイナス65.1で、前月比10.0ポイント減。調査開始以来の最低値を更新した。
非製造業はマイナス44.4で、前月比0.2ポイント減。製造業に比べ、小幅な減少となり、5カ月連続で製造業の水準を上回った。
非製造業の内訳をみると、サービス業が前月比1.4ポイント減のマイナス52.4。飲食店が同2.0ポイント増のマイナス24.4。運輸業が同4.1ポイント増のマイナス53.6。6業種のうち、飲食店、運輸業、小売業、建設業の4業種が前月比改善、サービス業、卸売業の2業種が同悪化した。
3月の見通しは、全産業でマイナス51.4と、2月から4.2ポイント悪化する見込み。
サービス業を除くすべての業種で悪化する見通しだ。特に運輸業が18.1ポイント、飲食店が12.8ポイント、小売業が9.6ポイントと大幅に悪化する見込み。サービス業はマイナス51.0で、2月から1.4ポイント改善の見込み。
採算DIは改善
2月の採算DI(黒字の企業割合から赤字の企業割合を引いた値)は、全業種で、過去最低を記録した前月から1.9ポイント改善のマイナス31.8。
3月の見通しはマイナス29.2で、2月からさらに改善する見込み。