安倍晋三首相は17日、東日本大震災からの復興に取り組む福島市の土湯温泉を根本匠復興相、森まさこ内閣府特命担当相らと視察し、土湯温泉観光協会の渡邊和裕会長(山水荘社長)ら関係者と意見交換した。
渡邊会長は被災した旅館を取り壊し、観光交流センターの整備や公園化など温泉街全体の回遊を高めるためのまちづくりを進めていることを説明。「核になるのが小水力発電と温泉の熱源を利用したバイナリー発電であり、新しい産業の創出が可能になる」とアピールした。
安倍首相は「いまだ収まらない風評被害を払拭するために頑張る。温泉を利用した素晴らしいアイデアに応えられるよう努力する」と述べた。
この日は、福島高校のスーパーサイエンスハイスクールの生徒から、温泉熱を利用した南国原産の「ミラクルフルーツ」の栽培方法の説明や試食品の提供が行われ、首相も味わった。
就任以来、安倍首相の被災地入りは15回目で、福島県訪問は7回目となる。