兵庫県姫路市が観光振興に燃えている。姫路生まれの戦国武将・黒田官兵衛を描く来年のNHK大河ドラマの放映と大河ドラマ館のオープンに加え、15年には「平成の大修理」が行われている世界遺産・姫路城の一般公開が再開される。姫路に注目が集まるのを機に、観光客の増加やイメージアップに弾みをつけたい考えだ。
官兵衛は稀代の軍師として羽柴(豊臣)秀吉を補佐し、その天下統一事業を支えたことで知られる。大河ドラマ「軍師官兵衛」では岡田准一さんが官兵衛を演じる。
「ひめじの黒田官兵衛 大河ドラマ館」は姫路城南側の家老屋敷跡公園内に1月12日オープンする。ドラマで使用された衣装やパネルの展示、関連映像の上映などで構成され、15年1月10日まで開催される。来館者は60万人を見込んでいる。
また、同時期に姫路城内に「官兵衛の歴史館」もオープン。こちらも60万人の来館者を見込む。
平成の大修理は09年10月着工。12年11月に瓦の全面吹き替えが終わり、城壁の塗り直しなどの本体工事も今年12月に完了する。修理見学施設「天空の白鷺」は14年1月に閉館し、その後は素屋根の解体工事が行われ、15年3月27日に大天守の一般公開が再開される。
姫路観光コンベンションビューローの須佐淳司観光部部長は「15年春には北陸新幹線が開業し、北陸地方にも消費者の関心が集まると思うが、大河ドラマ放映と姫路城の一般公開という話題で姫路観光を盛り上げていく」と話している。
ドラマ館オープンを知らせるチラシ