国交省が初の旅行宿泊統計、1〜3月は7204万人泊


 国土交通省は7月27日、国の承認統計として初めて本格実施した宿泊旅行統計調査の結果をまとめた。宿泊に関する統計は、これまで各機関がそれぞれに集計していたが、全国統一の基準を整備したことで地域間の比較が可能になり、宿泊という定点でとらえた観光の実態把握が進む。今回の調査結果は今年1〜3月分で、延べ宿泊者数は7204万人泊、うち外国人は6.7%にあたる485万人泊。定員稼働率の全国平均は43・1%。調査は四半期ごとで、今後は集計期間の3カ月後をめどに発表する。

 調査の対象となるのは、従業者数10人以上のホテル、旅館、簡易宿所で全国に1万406施設ある。今回調査票を回収できたのは、このうち7463施設で全体の71.7%。宿泊施設は全国に約8万7千軒あるが、従業者数10人以上の施設の宿泊者数を調査すれば、全体の約8割を把握できることが、過去2回の予備調査で分かっている。

 今回調査の延べ宿泊者数を月別でみると、1月が2199万人泊、2月が2322万人泊、3月が2683万人泊。うち外国人は、1月が141万人泊、2月が171万人泊、3月が173万人泊だった。

 延べ宿泊者数の都道府県別では、多い順に1位東京都が833万4千人泊、2位北海道が583万5千人泊、3位千葉県が367万8千人泊、4位大阪府が367万8千人泊、5位静岡県が316万1千人泊。上位5都道府県で全体の約3割を占める。最下位は奈良県で22万人泊だった。

 外国人延べ宿泊者数の都道府県別は、1位東京都が155万5千人泊、2位大阪が49万6千人泊、3位北海道が48万5千人泊、4位千葉県が42万8千人泊、5位愛知県が23万5千人泊。上位5都道府県で全体の約7割を占めた。最下位は島根県で2千人泊だった。

 外国人宿泊者を国・地域別でみると、1位韓国99万人泊、2位台湾89万人泊、3位アメリカ64万人泊、4位中国44万人泊、5位香港37万人泊となり、06年訪日者数と同じ順位。上位5位までで全体の約7割を占める。

 定員稼働率は、月別で1月が38.2%、2月が44.7%、3月が46.6%。1〜3月の稼働率上位は、1位東京都64.6%、2位大阪府62.0%、3位沖縄県61.1%、4位千葉県56.1%、5位福岡県54.4%の順。

 今回は初の本格調査で前年同期との比較ができないが、前回調査にあたる第2次予備調査(6〜8月分)と比較すると、延べ宿泊者数は10.6%の減少、外国人延べ宿泊者数は3.4%の減少、定員稼働率は4.0ポイントの減少になった。

 
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