国土交通省はこのほど、「海洋周辺地域における訪日観光の充実・開拓及び魅力向上事業」について、15事業の実施を決めたと発表した。事業費を補助することで、観光コンテンツの磨き上げや受け入れ環境整備を一体的に行う取り組みを支援する。
同省は、クルーズ船などを利用する訪日観光は限られた観光ルートを巡るため地域経済への波及効果が小さく、上質な観光を求める訪日客の満足度低下につながっていると判断、テコ入れすることにした。対象は港湾管理者、地方公共団体、DMOなどで、予算の範囲内で事業費の3分の1を補助する。
4月に事業の募集を行い、15事業の実施を決めた。「観光コンテンツの磨き上げや受け入れ環境整備の取り組みにより、訪日観光の上質化、多様化が図られ、満足度向上、消費拡大の促進が期待できる」(海事局内航課)という。
観光コンテンツでは、(1)ツアー造成、販売に係る試行(事前調査、2次交通の実証を含む)(2)AR(拡張現実)などの先進的な体験型観光の導入―などを対象としている。
一般社団法人ななお・なかのとDMOの「“海のリゾート和倉温泉”ウオーターフロント活用インバウンド誘客事業」などが選ばれた。