羽田雄一郎国土交通相は、6日の就任会見で国土交通行政の施策の方向性について考えを述べた。観光施策については東日本大震災を踏まえ、東北地方の観光復興に注力する姿勢を強調。世界に対しても安全、安心をアピールし、訪日外国人旅行者の誘致に努めていく考えを示した。
野田第2次改造内閣が4日に発足。国交相の政策課題には、震災からの復興に向けたインフラ整備、公共交通を含めた総合的な交通体系の確立、市場環境の変化に対応した航空産業の発展などに加え、観光立国の実現、観光振興による被災地の復興が挙げられている。
羽田国交相は観光施策について、「まずは東北の観光を元の状態に戻したい。東北観光博などいろいろな手段を通じて観光の復興を進めないとならない」と述べた。以前に震災、原発事故の影響で客足が途絶えた福島県内の温泉街を視察、研修で訪れたことにも触れ、東北の観光復興の重要性を強調した。
風評被害などで減少する外国人旅行者の誘致についても、「世界に対して、日本が安心、安全を守るためにがんばっていると、また、震災からの復旧、復興に向けて国が一丸で取り組んでいると理解してもらう必要がある。多くのお客さまに日本に来てもらい、おもてなしの心をもってお迎えをしていきたい」と述べた。
「東北観光復興に力を入れる」と羽田国交相