サービス業は10%増
帝国データバンクによると、今年4月の全国企業倒産(負債1千万円以上の法的整理)は758件で、前年同月比16.3%増と8カ月連続で増加した。サービス業、小売業など7業種中6業種で前年同月を上回った。負債総額は1614億6700万円で、同54.3%増と2カ月連続で増加した。
件数を7業種別に見ると、サービス業が10.2%増の183件。このうち「旅館、その他宿泊所」が400.0%増の25件で過去最多となり、件数全体を押し上げた。
小売業は27.5%増の190件。このうち飲食店が15.4%増の75件、飲食料品小売業が52.5%増の35件と大きく増加した。
製造業は2.6%増の78件と、増加率が最も低かった。
不動産業は23.8%減の16件で、7業種で唯一前年同月比減少した。
9の地域別では、関東のみ2.5%減の235件で、前年同月比減少した。北陸は、建設業や卸売業などで増加し、75.0%増の35件と、3カ月連続で増加した
規模別では、負債5千万円未満の倒産が441件で、全体の58.2%を占めた。このうち、小売業(134件)が30.4%で最多、サービス業(115件)が26.1%で続く。
観光関係の大型倒産は、ホテル経営のWBFホテル&リゾーツ(大阪府、負債約160億円、民事再生法)、リゾートホテル経営のロイヤルオークリゾート(滋賀県、負債約50億円、破産)、旅館経営の冨士見荘(愛知県、負債約23億8800万円、破産)、ホテル経営の長州観光開発(山口県、負債約18億円、破産)が報告されている。