全国企業の景気DI、6カ月ぶりに改善


 帝国データバンクはこのほど、全国企業対象の景気動向調査の1月分を公表した。同月の景気DI(0〜100、50が判断の分かれ目)は前月比0・9ポイント増の43.9で、6カ月ぶりに改善した。原油価格の急激な下落で企業の負担が軽減しているほか、円安の定着を受けた訪日観光客の増加でサービス業や小売業で景況感が改善している。

 10の業界中7業界で改善した。このうちサービスは同1.1ポイント増の48.3。「旅館・ホテル」「飲食店」など15業種中13業種で改善した。旅館・ホテルは同0.1ポイント増の47.7と、5カ月連続で改善。また飲食店は同4.7ポイント増の44.6と、2カ月ぶりに改善した。

 小売は同3.2ポイント増の39.1。「家電・情報機器小売」(同5.0ポイント増の39.3)は好調なスマートフォンや携帯電話のほか、円安で増加した訪日旅行客による家電購入の好影響を受けた。

 地域別では、10地域中、北海道を除く9地域で改善した。

 このうち東北は同0.9ポイント増の45.4。2カ月ぶりに改善し、10地域中の1位となった。震災関連の土木工事がピークを迎えたほか、雪害からの復旧工事も好影響となった。

 北陸は同1.7ポイント増の43.6で、6カ月ぶりに改善した。北陸新幹線の金沢駅開業を控えた開発が進む中、ビルメンテナンスなどのサービス業で大きく改善した。

 九州は同0.6ポイント増の45.3。アジアからの観光関連需要が好調だった。

 サービス業の現在の景況感の回答は次の通り。

 「相変わらず訪日観光客の増加による活況感があり、取り込めたところは売り上げが増加している」(喫茶店)。

 「インバウンドの利用が地元飲食業の好況に結び付いている」(日本料理店)。

 
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