
セミナーの様子
日本旅館協会(大西雅之会長)は商工中金と連携し、会員の経営課題解決に向けたセミナーを全国各地で開催している。5日は関東支部連合会(渡邊幾雄会長)と商工中金の共催によるセミナーを東京のホテルかずさやで開催。コンサルタントと商工中金の担当者を講師に人手不足解消への施策を中心に語った。人手不足の解消には社員の採用力と定着力の二つの強化が必要と指摘。待遇改善、公平な評価など、定着力を強化するための五つのポイントを伝えた。
企業などのコンサルティングを行うスリーウェルマネジメント社長の三ツ井創太郎氏が講師を務めた。三ツ井氏は宿泊業の就業者数がコロナ前の64万人から2022年度に55万人と約15%減少するなど人手不足が深刻化する状況を述べ、「精神論ではどうにもならない」と指摘。マーケティング、マネジメント両面での業務のDX(デジタルトランスフォーメーション)化が必要とした。
宿泊業のDX化の好事例として静岡県熱海市の古屋旅館の事例を取り上げた。同館は求職者に自社の魅力が伝わる採用ホームページの新設、スタッフのメンタル状態や意見を把握するためのITシステムの導入など、社員の採用、定着に向けてデジタル技術を活用したさまざまな取り組みを行っている。
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