AGCは15日、京阪電鉄3000系プレミアムカーにAGCのガラスサイネージが採用されたと発表した。
AGC(AGC株式会社、本社:東京、社長:島村琢哉)と交通電業社(株式会社交通電業社、本社:大阪、社長:相薗岳生)は、京阪電気鉄道株式会社の車両用表示器開発に関して共同で取り組み、この度AGCのガラスサイネージ®「infoverre® Windowシリーズ Bar タイプ」が、2021年1月(予定)より運行を開始する京阪電鉄の3000系プレミアムカー*1に採用されました。車両用側窓と一体化した車外向け行先表示器としては世界で初めて*2の実車両採用となり、また車内の案内表示器にもinfoverre®が採用されています。
AGCは視認性とデザイン性に優れ、省スペース化が特徴のinfoverre®を2013年に開発し、ガラスに映像を表示する表示器として鉄道車両、駅のホームドアや発車標など様々な場所に本製品を導入しています。
今般採用が決定した「infoverre®Windowシリーズ Bar タイプ」は、AGCが保有する複層ガラス製造技術と
infoverre®商品開発・製造技術を組み合わせ、複層ガラスの中空層内に液晶ディスプレイを配置した製品で、液晶ディスプレイの制御には、交通電業社の技術が使われています。主な特徴は以下の通りです。
・独自の長距離画像伝送技術を用いて制御機能の一部を分離、外部に配置することで、制御基板を小型化
・総厚26mmの複層ガラス内のわずか16mmの空間に小型化した制御基板と行先表示器を内包し、
省スペースと優れたデザイン性を実現
・液晶ディスプレイと複層ガラスの一体化により、屋外に向けたクリアな視認性と十分な耐久性を兼備
・密閉性の高い特殊な伝送ケーブルの採用により、複層ガラスの省エネ・結露防止性能を確保
今後もAGCと交通電業社は、infoverre®を活用し、乗客の皆様が安全・安心・快適に過ごせる未来の鉄道車両実現に貢献していきます。
<注釈>
*1:京阪電鉄の座席指定特別車両。3000系×6編成では6両を新造して6号車に組み入れてサービスを開始する予定
*2:2020年4月30日現在、AGC調べ