中企庁、復旧・復興の貢献者名を公表、観光業界人も


 中小企業庁はこのほど、東日本大震災被災地域の中小企業の復旧・復興に対する貢献者の取り組みをまとめ、ホームページで公開した。同庁は「(貢献者の)支援ノウハウを広く共有し、今後の復旧・復興の一助になれば」(経営支援課)と話している。

 「被災中小企業の復旧・復興支援に係る貢献者〜支援事例集」と題し、約70の取り組みを紹介している。事例集に掲載された人には経済産業大臣賞が贈られるほか、今後冊子として被災地の中小企業支援機関などに配布される予定。

 その1人が福島県いわき市のいわき湯本温泉郷でこいと旅館を経営する小井戸英典さん。同温泉郷は観光交流人口年250万人を誇る県有数の観光地で、いわき地域の産業・雇用の中核を占めていた。しかし、地震と津波による被害、福島第1原発事故で旅館全体が風評被害によるキャンセルで苦しんだ。

 そこで、小井戸さんが中心となって、28軒とスパリゾート・ハワイアンズなどと共に「いわき湯本温泉郷宿泊観光グループ」を結成、復興事業計画の策定、立案に取り組んだことが評価された。

 小井戸さんは「今後、送客がほとんどなくなった旅行エージェントが送客しやすい環境を作り、防災対策の研修を兼ねた被災地支援・応援ツアーなどを企画したい」とコメントしている。

 茨城県ホテル旅館生活衛生同業組合理事長の村田實さんは北茨城市観光振興グループをはじめ、各グループへの被災旅館業者の参画に貢献した。「被災のみならず風評被害を受け続けており、観光客が通常に戻る時期を推測することはできない状況だが、組合一丸となって誘致に取り組んでいる。今後はハード面のみならず、誘客対策など幅広い支援をお願いしたい」と話している。

 
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