ツアーグランプリ、観光庁長官賞(国内・訪日部門)にワールド航空サービス


観光庁長官賞を受賞したワールド航空サービスのツアー造成担当者。右は田村明比古長官

 旅行業における企画力やマーケティング力の向上、観光立国の施策に寄与することを目的に、国内・海外旅行で最も優れた企画旅行(募集型、受注型)を表彰する「ツアーグランプリ2016」の表彰式が9月24日、東京ビッグサイトで開かれた。国土交通大臣賞は阪急交通社のツアーが受賞した。

 ツアーグランプリ2016実行委員会(委員長・丸尾和明JATA副会長)主催。今回で23回目。124件の応募の中から審査委員会(同・兼高かおる日本旅行作家協会名誉会長)が企画の独創性や販売・集客性、価格の整合性などから評価した。

 国交大臣賞を受賞したのは阪急交通社の「美しきアルザス地方・ドイツ黒い森と花々の楽園マイナウ島・ルクセンブルク8日間」。ツアー造成にあたった担当者は「欧州への旅行が冷え込むなか、あえて知名度の低い観光地にスポットをあて造成したが、リピーターに支持された」と笑顔で語った。

 観光庁長官賞のうち、国内・訪日旅行部門はワールド航空サービスの「日本旅百景」が受賞。同社は海外旅行がメインだが、初めて取り扱った国内旅行が受賞したとあって喜びもひとしお。

 担当者は「あまり知られていない、地元で長年実施されている小さな祭りを取り上げた。観客席もなく、はじっこで観るツアーだが、お客さまから好評で、地元の方々からもまたやってほしいといわれた。手ごたえ、喜びを感じたツアーだった」と述べた。

 国内・訪日旅行部門のグランプリはユーラシア旅行社の「五島列島巡礼の旅 4日間」が選ばれた。

 審査委員の佐藤博康松本大名誉教授は「国内旅行部門では、これまで海外向けに商品を造っていた会社が国内に目を向けたのが特徴の一つで、内容も質も高い」と講評した。また、丸尾委員長も同様の評価をした上で、「国内は素材の切り口によって新しいものが開発されるというヒントになった」と指摘した。

 その他の受賞は次の通り。

 観光庁長官賞・海外旅行部門=クラブツーリズム「中国・張掖丹霞地貌絶景ハイキング旅5日間」▽海外旅行部門グランプリパッケージ旅行部門=ワールド航空サービス「古き良き 新しい町並みと長城山清水秀 古北水鎮の旅」▽同シリーズ部門=朝日旅行「世界の名画を訪ねる『美の旅』シリーズ」▽同SIT部門=ピース・イン・ツアー「カンボジア 村の小学生の子どもたちに体育を教える活動」▽審査員特別賞=エヌオーイー「ぶら旅シリーズ〜どの日に行っても1人部屋無料19・8万円!ぷら旅で海外旅行〜」▽同=日本橋トラベラーズクラブ「チャーター機で行く奥アマゾン“最後の石器人”ヤノマミ族に出会う旅」▽同=朝日旅行「大阪再発見 なにわの渡しウォーク」▽同=びゅうトラベルサービス「KANTO BUFFET」 

観光庁長官賞を受賞したワールド航空サービスのツアー造成担当者。右は田村明比古長官

 
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