ひょうごツーリズム協会は8、9日、兵庫県内の姫路、たつの、赤穂の3市で、主に旅行業者を対象とした現地研修会を実施した。まち歩きのガイドが案内し、各地の最新の観光魅力を紹介した。
参加者は姫路市内では、姫路城大天守閣修理見学施設「天空の白鷺」を視察。世界遺産姫路城の改修の様子を間近で見学できる施設で、眺望も魅力の1つになっている。週末や連休は来場者で一杯になるが、平日はスムーズに見学できるという。また、姫路城の修理にも使われている姫路播州瓦(光洋製瓦)の体験プログラムも行った。
たつの市では、新施設の「道の駅みつ」と1300年の歴史のある港町室津でのまち歩きを体験。室津は奈良時代の僧、行基によって定められた港の1つ。江戸時代には西国大名の海路を使った参勤交代の要所として西日本最大の宿場町としても栄えた。
特に、来年のNHK大河ドラマ「平清盛」ゆかりの地として、県内では神戸に次いで誘客の取り組みを行っている地域。清盛が参拝した賀茂神社がある。同神社はシーボルトが参籠所からの播磨灘の眺望を絶賛し、紀行文の中で紹介されている。
赤穂市では「海洋科学館・塩の国」で、塩づくりを体験。赤穂浪士ゆかりの大石神社、赤穂城址を見学。また港町坂越のまち歩きを行った。
坂越は司馬遼太郎が著書に登場させたことでも知られる。宿泊となった赤穂温泉では、温泉街が整備され、カフェやナポリピザの店がオープンし人気を集めている。宿泊施設では、銀波荘と祥吉を視察。2施設とも女性に人気の高い宿で、銀波荘は大浴場を今年1月にリニューアルしている。
最終日には祥吉で意見交換会を実施。旅行業者からは、買い物や食事場所、トイレ整備などの指摘が出ていた。団体割引や旅行商品に組み込まれるために手数料が必要になることも説明された。
姫路播州瓦づくりの体験プログラム