福島県いわき市の漁業復興、水産物への風評被害払拭を目指すPRイベント「復興支援感謝!いわきの魚祭り」が12月16日、東京・新橋のSL広場で開かれた。地元の漁業関係者らがいわきの水産物の安全性などを紹介。通行人に自慢の魚介類を使用した名物料理を振る舞った。
いわき市では、東日本大震災に伴う原発事故を踏まえ、農林水産業や観光業への風評被害対策として、「いわき見える化プロジェクト」を推進中。単に安全性を叫ぶのではなく、科学的なデータに基づいて放射性物質などに関する風評の防止に取り組んでいる。
イベントを主催したのは、いわき市漁業協同組合、いわき仲買組合、いわき観光まちづくりビューロー、いわき市、福島県漁業協同組合連合会で構成する「いわき魚祭り実行委員会」。
いわき市の漁業は、沖合漁業が早期に再開したが、沿岸漁業については2013年10月に試験操業を開始し、段階的に魚種と海域、出荷先の拡大を進めている。放射性物質の検査体制などをアピールし、漁業の本格的な復興を目指している。
イベントでは漁業関係者が「いわきの魚は安全。食べてもらうことが風評の払拭につながる」と強調。特別ゲストとして、いわきを舞台にした映画「フラガール」に出演したタレントの山崎静代さんが駆け付け、「メヒカリなどいわきの魚は本当においしい。行くたびに食べている。今後もおいしい魚を獲ってほしい」と激励した。
会場では、いわき産のヒラツメガニを使用した新しい名物料理「いわきの浜のおやじ鍋」、メヒカリの唐揚げなどが振る舞われた。
当日は雨だったが、漁業関係者やゲストの山崎さんがPRを繰り広げた