コロナウイルスに負けるな 小さな思い出だけど大切に
群馬県の伊香保温泉旅館協同組合は、同温泉の春の風物詩「石段ひなまつり」に参加できなかった園児らに贈り物を手渡した。「いつものような大きな思い出とは比べ物にならないが、園児たちのたくさんの笑顔に出会うことができた」と同組合。
石段ひなまつりは、温泉街の名物石段街に、ひな人形に扮した地元の幼稚園児や保育園児らが並ぶ春恒例のイベント。2020年は2月29日に地元の園児、3月1日に一般公募の園児が参加予定だったが、コロナ禍によりイベント自体が30年目の開催にして初の中止となった。
「お父さんやお母さん、お兄ちゃんやお姉ちゃんが経験したことを自分も体験できると楽しみにしていた子が多かっただけに、悲しい思いをしている子供たちのために何かできないか」と、旅館の女将が発案。地元の保育所を訪問し、キャラクター「いしだんくん」とともに贈り物を手渡した。一般公募の園児らには贈り物を郵送した。保育所の園児たちは、イベントで歌うはずだった「うれしいひなまつり」を笑顔いっぱいで披露した。
組合は感染症の防止へ殺菌水の生成装置も導入。殺菌水を組合員らに無料提供している。