通訳ICTTツールを活用した生産性向上事業
大分県の別府市旅館ホテル組合連合会は、翻訳機「ili(イリー)」を2017年9~11月の3カ月間、試験的に導入した。
訪日外国人旅行者が同市でも急増。17年は前年比42%増の48万人を受け入れた。市は外国人のさらなる誘致を目指しており、その一環で宿泊施設や観光施設、交通機関で同機器を試験導入した。宿泊施設は特に外国人旅行者が多い施設で計60台利用した。
iliは縦12センチ×横3センチの小型翻訳機。マイクに向かって話をすると、あらかじめ設定された言語(英語、中国語、韓国語)に言葉が翻訳される。
各旅館は外国語の会話や単語を掲載した音声タッチペンを活用した接客にこれまで取り組んできた。iliは1台で多言語に対応するとともに、方言など地域独自の言葉を翻訳するアレンジ機能も搭載。操作も簡単でユーザーからの評価は高く、組合では「通訳をする外国人スタッフを含め、人手不足が問題になっている。ツールを最大限に活用し、案内業務に努めることは旅館・ホテルの生産性向上にもつながる」と、同機器のさらなる活用を視野に入れている。