【企業特集】支配人くんNEXTのクリップサイト

2021年1月11日

黒崎雄司代表

旅館と共に成長した24年

　今から22年前、神戸の有馬温泉の温泉街、私はシステムの納入作業を終えて、温泉街にある焼肉屋で最高級の肉に舌鼓を鳴らしながら談笑していた。テーブルを囲んでいるのは老舗旅館の社長と女将、フロントの若手スタッフそして社長の息子たちであった。社長は14代目とのことで創業800年続く歴史ある旅館であるが、家族みんな気さくで明るく、楽しい時間を過ごすことができた。

　当時の私の会社は起業して間もなく、代表の私の他にパート従業員1人だけの弱小企業で、私が設計からプログラム開発、営業サポート全てこなしながら全国の旅館を飛び回っていた。新参者のＰＭＳベンダーとして、全国の旅館に参入できたのは幸運にもこうした温かく迎え入れてくれる旅館経営者に多く巡り合えたことが大きい。

　22年後の現在、一緒に焼き肉をほおばっていた老舗旅館の子供たちは、結婚し子を持つ親になり、家業の旅館業に従事し、今も当社のホテルシステムを運用していただいている。当時1人だった当社の社員も20人に増え、優秀なエンジニアが最新の技術を製品に反映できるような組織体制も整いつつある。

　当社では全ての電話対応やトラブルをデータベースに記録し、その発生原因などを分析して、サポート内容を向上させている。お客さまニーズに沿った使いやすいシステムづくりを進めている。

　この24年間、さまざまな自然災害、金融危機、感染症問題などに直面して涙する仲間も少なくないが、新しい年を笑顔で明るく語り合いながら大好きな旅館のおやじ、女将たちと共に成長していきたいと切に願っている。