東北の温泉地が上昇
草津温泉が15年連続の1位を獲得した第31回「にっぽんの温泉100選」=1面参照。ここでは100選すべてのランキングを掲載し、11位以下に注目して、順位の変動を見ていこう。
11~30位で5ランク以上の変動を挙げると、上昇が14位の玉造温泉(島根県、昨年19位)、19位の蔵王温泉(山形県、同24位)、20位の塩原温泉(栃木県、同30位)、23位の秋保温泉(宮城県、同31位)、24位の霧島温泉(鹿児島県、同40位)の5カ所だった。5ランク未満の上昇だった17位の乳頭温泉郷(秋田県、同20位)、21位の鳴子温泉(宮城県、同22位)も含めて傾向をとらえれば、東北の温泉地が上昇している。下降は25位の万座温泉(群馬県、同18位)、30位のみなかみ18湯(群馬県、同21位)と共に群馬県の2カ所だった。
31~50位の10ランク以上の変動は、上昇が38位の花巻温泉郷(岩手県、同59位)、46位の長門湯本温泉(山口県、同73位)、48位の瀬波温泉(新潟県、同69位)、50位の岳温泉(福島県、同88位)の4カ所。38ランクの大ジャンプをした岳温泉の躍進が目立つ。下降は34位の鬼怒川・川治温泉(栃木県、同17位)のみ。
51~100位の20ランク以上の上昇は、56位の飯坂温泉(福島県、同91位)、60位の浜名湖かんざんじ温泉(静岡県、84位)、69位の十津川温泉(奈良県、圏外)の3カ所。下降は68位の湯西川温泉(栃木県、同36位)、78位の皆生温泉(鳥取県、同48位)、79位の稲取温泉(静岡県、同50位)、81位の知床・ウトロ温泉(北海道、同49位)、83位の川湯温泉(北海道、同62位)の5カ所となっている。
外国人客に薦めたい宿
ここ数年、宿泊施設や温泉地に関して今のトレンドを探る投票も実施している。観光産業を国の成長戦略の柱の一つと位置付ける政府が観光立国を推進し、訪日外国人客が著しく増えている。そこで今回は「訪日外国人客に薦めたい宿」のテーマで10位までのランキングを出してみた。
1位に選ばれたのは石川県・和倉温泉の「加賀屋」。推薦理由を見るとその多くが「接客が素晴らしい」と絶賛していた。2位は鹿児島県・指宿温泉の「白水館」で、指宿名物の砂蒸し風呂を楽しめることから票を集めた。加えて、大浴場や食事、和風庭園など旅館としての地力も評価された。外国人客が数多く訪れる岐阜県・飛騨高山温泉で、「ひだホテルプラザ」が「外国人客の対応に優れている」との理由で3位に入っている。
投票にご協力いただいた主な旅行会社
JTBグループ各社、KNT―CTホールディングス、日本旅行グループ各社、東武トップツアーズ、タビックスジャパン、クラブツーリズム、読売旅行、JALグループ各社、ANAグループ各社、スカイパックツアーズ、名鉄観光サービス、京王観光、農協観光、阪急交通社、HIS、阪神航空、沖縄ツーリスト、小田急トラベル、東日観光、京成トラベルサービス、西鉄旅行、JRグループ各社、阪神電鉄、近鉄、南海電鉄、はとバス、楽天トラベル、じゃらん、一休など。