【データ】持続可能な旅行に関する意識調査 エクスペディア調べ

  • 2022年6月27日

 エクスペディアは6月21日、持続可能な旅行に関する意識調査の結果を発表した。

エクスペディア・グループ・メディア・ソリューションズは2022年初めに、人々が旅行を計画する際にどのようなオプションを選択するか、旅行者の関心の高まりについて分析した持続可能な旅行に関する意識調査(Sustainable Travel Study)を公開しました。世界的な分析結果を見ると、サステイナブル ・ツーリズムの情報への関心が高く、環境への影響を抑えるためなら追加料金を支払っても構わないと考えている人が多いことが分かりました。

 

サステイナブル ・ツーリズムに対する関心度合いや捉え方は、国や地域により異なることも分かっていますが、アジア太平洋 (APAC) 地域では、世界平均と比べて、サステイナブル ・ツーリズムに対して強い関心が見られました。

 

日本、インド、中国、オーストラリアで好まれる持続可能な旅行に関する類似点および相違点の調査結果は以下の通りです。

 

  • APAC の旅行者は旅行時にサステイナブルな選択肢を求める傾向が高い

 

世界的に見た場合、旅行を予約する際に旅行者の 90% がサステイナブルな選択肢を求めていることが分かりました。この傾向は APAC 地域で特に高く、旅行者の 95% がサステイナブル・ ツーリズムのオプションに関心を示しています。これは他の調査対象地域と比べると特に顕著な結果であり、持続可能な旅のオプションを求める旅行者の割合は南北アメリカでは 74%、ヨーロッパでは 69% となりました。

また、APAC の国別データを詳しく見ていくと、インドと中国がサステイナブル・ツーリズムに対して最も強い関心を示していることが分かり、インドでは 98%、中国では 96% の人々がサステイナブル・ツーリズム のオプションを求めていると回答しました。さらに、インドと中国ほど数字は高くないものの、オーストラリア(72%)と日本(56%)もそれぞれ持続可能な旅の選択肢を求めると回答し、サステイナブル・ツーリズムに対する強い関心を示していることが明らかになりました。

  • オーストラリアと日本ではサステイナブル・ツーリズムの重要性が高まっている

サステイナブル・ツーリズムに対する全体的な関心度を見ると、オーストラリアと日本はインドと中国に比べ低いものの、その重要性が急速に高まっていることが分かりました。サステイナブル・ツーリズムのオプションに関して過去 2 年間と今後の計画の回答を比較すると、オーストラリアと日本の回答者はサステイナブル・ツーリズムの選択肢に対する関心度が著しく増加している一方、中国とインドの増加率にそれほど大きな変化は見られませんでした。

日本の旅行者は、環境負荷低減に積極的な宿泊施設に宿泊する可能性が280%高く、次回の旅行で環境に配慮した交通機関を利用する可能性が125%高いことがわかりました。

また、オーストラリアの旅行者は、持続可能な活動へのコミットメントを表明しているプロバイダーを利用する傾向が74%高く、さらに、63%のオーストラリア人は、次回の旅行では、チェーン店ではなく、地元の店やレストランを利用し、地元コミュニティを支援するつもりであることが明らかになりました。

  • APAC の旅行者はサステイナブル・ツーリズムのためであれば追加料金を支払う意向を示している

APAC の旅行者はサステナビリティに追加料金はつきものであることを認識しており、サステイナブルな旅行を確保するためには追加料金を支払っても構わないと考えていることが分かりました。全体として見た場合、APAC の旅行者の 100% が、サステイナブル・ツーリズムのために追加料金を支払う意向を示しています。

 

 

APAC の旅行者の持続可能な旅への支払い意欲は数ドルの追加料金だけではありません。地域全体で見た場合、サステイナブル・ツーリズムのオプションに追加で 41% の料金を支払う意向があることを示しており、最も多かったのが追加で 44% の料金を支払う意向を示しているインドの人々でした。日本とオーストラリアの回答者はインドほど高くはないものの、どちらの国もサステイナブル・ツーリズムに追加で 25% を超える料金を支払う意向を示しています。

追加料金を支払う対象について尋ねたところ、APAC の回答者の うち56% が環境に配慮した食や活動に追加料金を支払いたいと答えており、交通機関と宿泊施設がそれに続くことが明らかになりました。

 

  • APAC の旅行者はサステイナブル・ツーリズムのためであれば利便性や快適さを断念する意向を示している

 

 APAC の旅行者は、サステイナブル・ツーリズムを実現するためであれば犠牲もいとわない傾向にあります。APAC の回答者の 96% にあたる人々が、持続可能な旅のために犠牲を払う意向を示しており、これはアメリカやヨーロッパ諸国の結果よりも高い数値となっています。

APAC の旅行者の 53% が旅行時の利便性や快適さを断念する意向を示しており、続いて 50% が目的地や宿泊施設までの移動時間に関する利便性を断念する意向を示しています。

国別に見た場合、オーストラリアと日本では、他の要素と比べて目的地までの移動時間を犠牲にする傾向が見られます。

 

  • 国別に異なるAPAC の旅行者にとってのサステイナブル・ツーリズムの意味について

サステナビリティ(持続可能性)という言葉は多くの分野において一般的に用いられるようになりましたが、その意味は人や地域によって異なる場合があります。APAC 地域全体では、回答者の約 70% が、地域経済の支援、地域文化やコミュニティの支援、環境への影響の低減を、サステイナブル・ツーリズムの要素と見なしています。

国別のデータを確認すると、異なるパターンが見えてきます。オーストラリアでは、4 人中 3 人以上の人が、環境への影響の低減がサステイナブル・ツーリズムの一部であると考えています。オーストラリアの回答者は、地域経済、文化、コミュニティの支援をサステイナブル・ツーリズムの一部と考える傾向が低く、あまり有名でない目的地を訪問することが持続可能な旅行の一部であると捉える回答者は 40% 未満でした。

インドでは、地域の文化やコミュニティを支援するという回答が最も多く、74% を占める結果となりました。中国の場合、環境への影響の低減と地域経済の支援という2つの回答が最も多く、意見が分かれました。

また、日本では、持続可能な旅の一部として地域経済を支援することが最も高く50% を占めました。地域文化やコミュニティーの支援や、あまり有名でない観光地への訪問をサステイナブル・ツーリズムと捉えている回答者は 40% 未満にとどまりました。

 

  • APAC の旅行者はさまざまな情報源からサステイナブル・ツーリズムの情報を探す傾向が高い

 

3 人中 2 人以上の APAC の旅行者が、環境への影響が少なく、地域の文化やコミュニティを支援できる旅行オプションについて詳しく知りたいと考えています。また、半数を超える回答者が、この情報を目的地、観光、旅行者に関する地元の情報提供グループから入手したいと考えています。また、半数弱の回答者が宿泊施設や交通機関を運営している会社からサステナビリティに関する情報を入手したいと回答しました。

  • サステナブルな旅行先として好まれる目的地は国より異なる

APAC の旅行者がサステイナブルな旅行オプションを求める目的地は国ごとに異なります。中国とインドでは、50% を超える回答者が主要都市でサステイナブルな選択肢を求める一方で、あまり有名でない町やリゾート地に対する割合は 3 分の 1 以下にとどまりました。

一方、オーストラリアと日本の旅行者では逆の傾向が見られることが分かりました。日本の旅行者の 56%、オーストラリアの旅行者の 46% が、あまり知られていない旅先で持続可能な旅行の選択肢を求めています。主要都市でサステイナブルな選択肢を求めている日本人回答者はわずか 18% という結果になりました。

 

 

  • エクスペディア・グループによるサステイナブル ツーリズムの支援方法について

旅行ビジネスをサポートするグローバル企業として、当社にはサステナビリティを推進する義務があると考えています。この役割を果たすため、エクスペディア・グループは 2019 年にユネスコおよびタイ国政府観光庁(TAT) と提携し、ユネスコのサステイナブルツーリズムの誓約を打ち出しました。以来、この誓約は世界中に急速に広がり、現在ではAPAC 内のバンヤンツリー グループ、アコーホテルズのマントラブランドをはじめとする、60 か国を超える国々の 9,000軒以上の施設が署名を行っています。

この誓約は、持続可能な旅行、地域社会の再興、世界遺産の保護を、世界規模で推進することを目的としています。この誓約に署名することで、宿泊施設や観光地域づくりに携わる組織などは、ビジネスが環境に及ぼす影響を軽減する活動に取り組むことを公約し、旅行者の意識を高め、より持続可能な旅行オプションを支援できるようになります。当社の新しいポッドキャストでは、ユネスコのサステイナブル・ツーリズム専門家のピーター・デブライン(Peter DeBrine)氏が、サステナビリティが旅行者にとって重要な理由について説明しています。

先日、エクスペディア・グループは旅行者に届ける情報を向上させ、旅行会社が提供するサービスの持続可能性を向上させることを奨励するために、トラバリスト パートナーシップ(Travalyst Coalition)に加盟しました。また、私たちは観光産業における気候変動対策に関するグラスゴー宣言(Glasgow Declaration for Climate Action in Tourism)に署名しています。これは、観光関係者全体の気候変動対策の足並みを揃え、観光産業における 10 年後の二酸化炭素排出量を半減させ、2050 年までにできる限り早い段階で排出実質ゼロを実現することを目指した取り組みです。

APAC における具体的な取り組みとしては、エクスペディア・グループの国内旅行向けブランド Wotif が、ファースト・ネーションズ・ツーリズムを支援するための当ブランドの継続的な取り組みを通して、サステイナブル・ツーリズムの推奨活動を担っています。この取り組みを実施するうえで、当ブランドはオーストラリアの旅行者に対して、アボリジニやトレス海峡諸島のコミュニティの慣習を理解・尊重し、観光がこの伝統的な先住民やコミュニティ、そして土地に与える影響を意識するよう情報提供を行っていきたいと考えています。

サステイナブル・ツーリズムに関する詳しい情報は、持続可能な旅行に関する意識調査、持続可能な旅行に関する意識調査(Sustainable Travel Study)をご覧ください。当社ブログの配信登録を行っていただくと、本調査から得られた地域ごとの詳細な情報をご覧いただけます。

 


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