【データ】徒歩データ等を用いたコロナ禍における屋外観光スポットの移動実態分析

  • 2021年7月10日

 ナビタイムジャパンは6月30日、徒歩データ等を用いたコロナ禍における屋外観光スポットの移動実態分析の結果を発表した。

 株式会社ナビタイムジャパン(代表取締役社長:大西 啓介、本社:東京都港区)の交通コンサルティング事業は、2021年ゴールデンウィーク期間(4月29日~5月6日まで)のスポット検索ランキング※1で上位にランクインした屋外観光スポットについて、経路検索条件データ(検索履歴データ)や徒歩による移動データ(GPSデータ)を用いたコロナ禍における検索数推移および利用実態に関する分析結果を発表いたします。
  •  分析内容について

ナビタイムジャパンでは、当社が提供するナビゲーションサービスから同意を得て取得した経路検索条件データをもとに、コロナ禍における経路検索数や目的地検索の変化を分析しています。「ゴールデンウィーク期間中のスポット検索ランキング(自動車)」では、2020年ゴールデンウィーク期間のランキングで、20位中13件が「生活雑貨/日用品」に関する大型商業施設でした。一方、2021年ゴールデンウィーク期間は、自動車でアクセスしやすい「国営ひたち海浜公園」「あしかがフラワーパーク」「マザー牧場」など、季節的にも人気な屋外観光スポットが多く検索されていました。

本分析では、屋外観光スポットで検索数が最も多かった「国営ひたち海浜公園」を対象とし、コロナ禍における検索数の推移や、公園を含む周辺エリアの位置情報の測位状況※2などを可視化することで、検索数変化と実利用の関連性を明らかにしています。

なお、本分析ではナビタイムジャパンが提供する各種ナビゲーションサービス(『NAVITIME』、『カーナビタイム』、『自転車NAVITIME』他)から同意を得て取得した経路検索条件データならびにウォーキングアプリ『ALKOO by NAVITIME』のユーザーから同意を得て取得したGPSデータ※3を活用しています。

※1 2021年5月27日プレスリリース「コロナ禍における経路検索数や目的地検索の変化を分析(https://corporate.navitime.co.jp/topics/pr/202105/27_5362.html)」
※2 位置情報の利活用に関する同意を得たユーザーのデータを分析対象としています。
※3 GPSデータは、統計処理により個人が特定されない形式に変換した上で、分析に利用しています。

  • 【分析結果】

①経路検索条件データによる「国営ひたち海浜公園」の検索数推移
ナビタイムジャパンが提供する移動手段別ナビゲーションサービスの経路検索条件データをもとに、2019年1月~2021年5月までに「国営ひたち海浜公園」を目的地に設定した検索数推移を可視化しました。

・新型コロナウイルス感染拡大前(2019年)の検索数は4月・8月・10月が増加傾向
・コロナ禍の2020年10月・2021年4月の検索数は回復傾向

図2は2019年1月~2021年5月までに「国営ひたち海浜公園」を目的地に設定した検索数の推移です。結果を見ると、新型コロナウイルス感染拡大前(2019年まで)は、4月はネモフィラ、10月はコキアなどが開花の時期を迎え見ごろになり、8月は大規模イベントが開催されたことなどから、4月・8月・10月の検索数が増加傾向であると考えられます。

一方、2020年1月以降の検索数を見ると、4月・8月の検索数が前年と比較し大きく減少しており、2019年の同月比で見ると4月は約93%、8月は約71%減少していることがわかります。主な減少理由として、4月4日~5月31日までの休園や、8月のイベント中止などが考えられます※4。その後、2020年10月の検索数は2019年10月と比較し約17%増加しています。これは密を避けての観光ニーズが高まり、関東近郊で屋外の自然がメインなスポットとして人気だったのではと考えられます。2021年4月の検索数は2019年4月と比較すると約35%減少していますが、来園需要も一定数存在していたことがわかります。

※4 出典:「国営ひたち海浜公園」プレスリリース(https://hitachikaihin.jp/wp-content/uploads/2021/04/210401_nyuuen.pdf

②徒歩データによる「国営ひたち海浜公園」および周辺エリアの利用実態調査
ナビタイムジャパンが提供するウォーキングアプリ『ALKOO by NAVITIME』から取得した歩行者のGPSデータをもとに、特にコロナ禍において同公園の検索数が多い2020年10月および2021年4月と、通常期より検索が少ない2020年4月を対象に、公園内とその周辺の利用状況を分析しました。

・2020年4月は公園周辺の商業施設の利用が見られる
・2020年10月・2021年4月は公園内利用が回復傾向

図3は2020年4月・10月・2021年4月のそれぞれ1か月間における50mメッシュ単位でのGPSデータの測位状況を可視化したヒートマップです。2020年4月は「国営ひたち海浜公園」が休園だったため、公園内での測位は確認されませんでしたが、公園西側にある「ファッションクルーズニューポートひたちなか」や「コストコホールセールひたちなか倉庫店」などの商業施設では一定数のGPSデータが測位されました。

ナビタイムジャパンでは、コロナ禍におけるジャンル別の経路検索数変化を分析しており、緊急事態宣言発令中は生活雑貨や日用品に関するスポットの検索数は、他ジャンルのスポットと比較して検索数の減少量が小さいという分析結果が得られています。このことから、生活雑貨や日用品に関するスポットはコロナ禍においても検索数と実際の利用者数ともに多いことが読み取れます。

一方、2020年10月および2021年4月には公園周辺商業施設だけでなく、公園内の各所でGPSデータが測位されています。また、2021年4月の公園内の測位状況を見ると、2020年10月と比較してGPSデータが測位された範囲も一部拡大していることがわかります。

・公園内では西口付近、「みはらしの丘」などで多くGPSデータを測位

図4は2021年4月の1か月間において、公園内利用者を対象とした50mメッシュ単位での測位状況を示したヒートマップです。結果を見ると、ネモフィラやコキアといった花が多く見られる「みはらしの丘」や西口周辺にある「スイセンガーデン」「たまごの森フラワーガーデン」など、西口エリアを中心に多くのGPSデータが測位されています。また、西口エリアと「みはらしの丘」間でも測位が見られることから、西口から入園し、「みはらしの丘」に移動する来園者が多いことも示唆されます。その他「大草原フラワーガーデン」「草原エリア」など道路を挟んだ南西側のスポットや、西口と南西エリアを結ぶ移動経路に存在する「まつかぜ橋」や「はまかぜ橋」などでも測位が確認できることから、公園内の各スポット間を周遊する来園者も一定数存在することが推測されます。

  •  経路検索条件データについて

ナビタイムジャパンが提供する各種検索サービス(『NAVITIME』、『カーナビタイム』、『自転車NAVITIME』他)で取得した検索履歴データで、発着地や日時等の情報を蓄積しています。年間18億件の検索履歴のデータをもとに、人気の観光スポットや、季節変動、回遊行動がわかります。

  • 徒歩データについて

ウォーキングアプリ『ALKOO by NAVITIME』利用ユーザーの同意を得て取得された移動データ(GPSデータ)で、主に徒歩を対象とした移動・滞在状況などを分析することが可能です。

 
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