【データ】コロナ禍における「お花見」に関する意識と行動調査


 インテージは10日、コロナ禍における「お花見」に関する意識と行動調査の結果を発表した。

株式会社インテージ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:檜垣 歩、以下インテージ)は、お花見シーズンを前に、全国の15歳から79歳の男女を対象に実施した調査結果を公開します。
[ポイント]

  • 2021年のお花見、「予定・意向あり」は21.7%。2019年に「お花見した」人の割合と比べ半減。 「わからない」も16.4%にのぼり、緊急事態宣言の解除時期や感染者数の動きにより判断か
  • 「自粛すべき」は4人に1人。「1年に1度の桜くらいは楽しみたい」も2割弱
  • 60-70代のお花見離れが顕著。2019年は2人に1人がお花見を楽しんだが、今年の予定・意向者は4人に1人
  • お花見するなら「密でない近場」の想定者が8割超。一方で、「桜の名所」や「旅行やドライブ」は去年より回復傾向
  • 去年、半減した「友人・知人」とのお花見は回復の兆し。去年増えた「ひとりで」は減少の見込み
  • お花見に使った金額、2019年は5,404円、2020年は2,737円と半減するも、今年の想定予算は3,775円と約1,000円アップ。推定市場規模は807億円と前年比115.9%と増加を予測

[コメント]  生活者研究センター センター長 田中宏昌

「自粛すべき」という人も多いが、「せめて桜くらい楽しみたい」という声に、つかの間でも「ホッしたい」という気持ちが表れています。十分に感染予防しつつ、予算は以前よりは安めに(でも去年よりはこころもち贅沢に)、近場で&家族など身近な人と、こじんまりと小人数でという、「安・近・小」がWithコロナにおけるお花見スタイルと言えそうです。

 

図表1 

図表1は、新型コロナウィルス発生前の2019年、第1波拡大時の2020年、第3波拡大時である現在と3つの年ごとに、お花見をしたか、する予定があるかを聞いた結果です。
全体では今シーズンのお花見について「予定がある」「するかもしれない」と回答した人の割合は21.7%で、去年に「お花見をした」という人の割合と同じ水準で推移。コロナ前の2019年に「お花見をした」人の割合の約半分となっています。
年代別に見ると、お花見した人の割合が他の年代より大きかった60-70代ですが、今シーズンについて「お花見の予定・意向あり」という人の割合は、下の年代との差が少なくなっていることがわかります。

図表2 

お花見のお出かけ範囲について聞いたところ(図表2)、今シーズンのお花見意向者の8割が公園や土手といった「近場で咲いている場所」と回答し、昨年についての回答率から約8ポイント増。「密でない近場」の意識が高まっていることが見てとれます。
一方で、より人出が多いと思われる「桜の名所」や、旅行やドライブでの遠出に目を向けると、去年は2019年に比べて3~8ポイント程度下がりましたが、今シーズンは回復傾向であることがわかりました。

図表3 

お花見を一緒にする人については(図表3)、去年は2019年に比べて「友人・知人」が約7ポイントと大きく減った一方、「ひとりで」が5.4ポイント増えていました。
今シーズンに目を向けると、「友人・知人」「ひとりで」を想定している人の割合は、2019年にそうした人の水準に近づくと同時に、「同居の夫・妻」「同居の子ども」といったより身近な人と楽しむ想定の人の割合が2019年にそうした人の割合より大きくなっています。

図表4 

お花見に使った金額を聞いたところ、去年は2019年と比べてほぼ半減していました。今シーズンに「お花見の予定・意向あり」という人が想定している金額は3,775円と去年から1,000円ほどアップしています。
今回の調査結果と15~79歳の推定人口※から「お花見市場規模」を試算したところ、2019年は2,134億円、2020年は696億円(前年比32.6%)、2021年の見込みは807億円(前年比115.9%)となりました。
(※使用した推定人口は、2015年の国勢調査データをもとに人口動態などを加味したインテージ独自の母集団人口データ)

図表5 

最後に、お花見についての考え方をたずねたところ、全体では4人に1人が「自粛すべき」と回答しました。
一方で、「1年に1度の桜くらいは楽しみたい」という人も2割弱ありました。お花見をするなら、ごく少人数(1~2人)で、「常にマスク」で会話少なく、飲食・飲酒はせずに花を眺めるだけ、など3密対策をはじめ感染予防は抜かりなく、と考えていることがみてとれます。

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使用したデータ
【インテージのネットリサーチによる自主調査データ】 https://www.intage.co.jp/service/research/net/
調査地域:日本全国
対象者条件:15~79 歳の男女
標本抽出方法:「マイティーモニター(弊社キューモニター+提携モニター)」より母集団構成比にあわせて抽出しアンケート配信
標本サイズ:n=3139
調査実施時期: 2021年2月26日(金)~3月1日(月)


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