「観光甲子園」グランプリに富良野緑峰高と油木高


文部科学大臣賞を受賞した富良野緑峰高校

文部科学大臣賞を受賞した富良野緑峰高校

 高校生が主役となって地域をアピールし、実際に旅行商品化を目指す観光プランコンテスト「第3回観光甲子園」が21日、神戸市の神戸夙川学院大学で開催された。全国72の高校から134プランの応募があり、その中から10校が本選に出場した。グランプリとして文部科学大臣賞に北海道立富良野緑峰高校、観光庁長官賞に広島県立油木高校が選ばれた。

 主催は大会組織委員会、共催は神戸夙川学院大学。文部科学省、観光庁、観光関連団体、教育機関などが後援している。

 今回のテーマは「ウエルカム・トウ・マイタウン・マイエリア」。本選では、パソコンソフトなどを利用して、学生たちが観光プランをプレゼンテーションした。地元の伝統芸能や寸劇を披露した学校もあった。

 文部科学大臣賞に輝いたのは、富良野緑峰高校の「へそのまちがええじゃないか〜ふらの人になるSUMMER&WINTER Wツアー」。移住体験と体験型観光プログラムを組み合わせて、富良野に住む人々の暮らしを体験してもらい富良野への移住を促進するプラン。

 観光庁長官賞に選ばれた油木高校のプランは、「花咲く神石高原町・ミツバチの里夢プラン」。休耕田を花畑にして、種まき体験や花畑見学で観光客を誘致。花から蜂蜜を採取し、蜂蜜や蜂蜜で作った菓子などを神石高原町の特産品にするというもの。

 審査発表後の講評で、石森秀三・大会組織委員長(北海道大学観光学高等研究センター長)は「高齢化など各地域の社会問題に着目するなど、年々レベルが上がってきている」と評価したほか、「次回は、震災で復興を目指す東日本や観光甲子園が開催されている神戸なども大会テーマにすることを検討したい」と述べた。また、旅行会社や各地の観光協会には、プランの商品化に関して協力を呼びかけた。

 グランプリの2校以外の各賞の受賞校は次の通り。

【準グランプリ】
大会組織委員長賞=私立清真学園高校▽兵庫県知事賞=佐賀県立嬉野高校▽神戸市長賞=山形県立鶴岡中央高

【優秀作品賞】
日本観光振興協会会長賞=松江市立女子高校▽日本旅行業協会会長賞=大阪府立能勢高校▽全国旅行業協会会長賞=京都府立桂高校▽西宮市長賞=埼玉県立秩父農工科学高校▽日本ホテル協会会長賞=愛媛県立弓削高校

【特別賞】
ひょうごツーリズム協会会長賞=栃木県立那須高校▽兵庫教育長賞=愛媛県立伊予農業高校▽神戸国際観光コンベンション協会会長賞=大阪市立天王寺商業高校▽西宮市教育委員長賞=長崎県立五島海陽高校▽NHK神戸放送局長賞=和歌山県立新翔高校▽観光経済新聞社社長賞=愛媛県立新居浜商業高校

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