「第4の開国」で大逆転 ひがし北海道自然美への道DMO


野竹専務理事が描く妄想未来予想図

 ひがし北海道自然美への道DMO(上野洋司会長)は、コロナ後の渡航制限の解除を開国と見立て、幕末、第2次世界大戦、観光立国宣言に続く「第4の開国」と定義付けし、観光戦略を推進している。コロナ禍の中、従来の訪日拡大展開と道外展開をリセット。第4の開国に備えた戦略的な攻めの体制を構築し、脱ゴールデンルート、脱爆買い、脱都会、脱炭素の取り組みを加速するとともに、自然志向でサステナブル、リアルな北海道の打ち出しをするなど、コロナ後の大逆転のシナリオを描き、その実現を目指している。

 同DMOでは、第4の開国に向けて、「『黒船来航による開国』でなく、私たちが黒船!」を合言葉に、自律的観光経営として(1)マーケティング(2)プロモート(3)マネジメント―を実施し、合意形成、戦略策定、製販一体の商品化、新しい模索などをしている。また、同時にコロナ前の日本のインバウンド施策の検証も行い、セグメント不在、水平的拡大、プロモートに頼っていた従来からの脱却を図っている。

 同DMOの野竹鉄蔵専務理事は今後の可能性について「最新の国内調査では、北海道で最も行きたい場所は網走流氷クルーズなど、ひがし北海道エリアが多数を占めている。来訪歴がある人も次に行きたい場所として、ひがし北海道エリアが札幌や函館エリアを大きく引き離している」と強調する。

コロナ収束後が転機 シンポで大逆転探る

 1月28日には、今後の北海道、とりわけ道東観光の重要課題を議論する「『第4の開国』とともに考える大逆転の可能性!【Beyond Covid―19】ひがし北海道観光シンポジウム」を、あかん湖鶴雅ウイングス(北海道釧路市)で開催し、地域内での課題、今後の方向性を共有した。基調講演には北海道大学国際広報メディア観光学院の石黒侑介准教授が登壇し、ひがし北海道観光の大逆転の可能性を説いた。

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